2026.09.14
4️⃣AI時代を読み解くキーワード④ Physical AI──AIは「画面の中の頭脳」から「現実世界で働く身体」へ
富士 翔大郎
人材育成コンサルタント、シニアインストラクター
4️⃣AI時代を読み解くキーワード④ Physical AI──AIは「画面の中の頭脳」から「現実世界で働く身体」へ
Agentic AIとの違い
第2回で取り上げたAgentic AIも、自ら計画し、行動するAIでした。
では、Physical AIとは何が違うのでしょうか。
Agentic AIは、主にデジタル空間で行動します。
例えば、
* 情報を検索する
* メールを作る
* ファイルを読む
* カレンダーを確認する
* システムへデータを入力する
* 資料を作成する
といった仕事です。
一方、Physical AIは、現実世界で行動します。
例えば、
* 荷物を運ぶ
* 部品を組み立てる
* 商品を棚から取る
* クルマを運転する
* 農作物を収穫する
* 人の移動を支援する
といった仕事です。
つまり、
Agentic AIはデジタル空間で働くAIエージェント。
Physical AIは物理空間で働くAIエージェント。
と整理すると分かりやすいでしょう。
ただし、両者は別々に進化するわけではありません。
将来のロボットは、Agentic AIのように目的を理解し、仕事を計画しながら、Physical AIとして現実世界で行動するようになります。
Google DeepMindも、ロボットが知覚し、計画し、考え、道具を使い、複数段階の仕事を行う「Physical Agents」という方向性を示しています。(Google DeepMind)
SDVとの関係
第1回で取り上げたSDVは、ソフトウェアによって機能を継続的に進化させるクルマでした。
Physical AIは、そのSDVをさらに知能化する技術でもあります。
クルマは、
* カメラ
* レーダー
* LiDAR
* 超音波センサー
* GPS
* 道路情報
* 他のクルマからの情報
などを使って、周囲の状況を認識します。
その情報から、
* 歩行者がいる
* 前方車両が減速した
* 道路が滑りやすい
* 見通しの悪い交差点がある
* ドライバーが疲れている
といった状況を判断します。
そして、
* ブレーキをかける
* 速度を落とす
* ハンドル操作を支援する
* ドライバーへ警告する
* 安全な経路を選ぶ
という行動につなげます。
これは、まさに見る、考える、動くというPhysical AIの構造です。
つまり、自動運転車や高度な運転支援車は、
車輪を持つPhysical AI
と考えることができます。
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Physical AIは人型ロボットだけではない
Physical AIというと、人間のような姿をしたヒューマノイドロボットを思い浮かべる人が多いかもしれません。
確かに、人型ロボットはPhysical AIを象徴する存在です。
人間向けにつくられた建物、階段、道具、作業場で働くには、人間に近い身体が便利だからです。
しかし、Physical AIは人型ロボットだけではありません。
* 自動運転車
* 配送ロボット
* ドローン
* 工場のロボットアーム
* 倉庫の搬送ロボット
* 農業機械
* 建設機械
* 医療支援機器
* 見守り機器
* 家庭用ロボット
なども含まれます。
重要なのは形ではありません。
AIが現実世界を理解し、物理的な行動を行うかどうか
です。
AI時代を読み解くキーワード
人材育成コンサルタント、シニアインストラクター
● 人材育成、DX・IT、コンサル、マーケの経験を踏まえて、人材教育の新たなアプローチを探求中 明大法なのに齋藤孝ゼミ🤣 教免3種ホルダー イノベーション融合学会専務理事 教育研究家、モノカキの時は、「富士 翔大郎」と言います。天才トム・ショルツの「BOSTON」と「マニュアル車」「海外ドラマ」をこよなく愛する静岡県民
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