2026.07.28
【インサイトナウ編集長対談】シニアの起業を支えるためにビジネスメンターとして支援。産・学・官が連携し、シニアの活躍と社会貢献の両立を目指す「J-SCORE」
INSIGHT NOW! 編集部
インサイトナウ株式会社
超高齢社会の日本の中で必要なことは、社会保障よりもシニア自ら行動を起こし、活躍することだと説き、「J-SCORE」というシニアの起業を支援する団体を率いる松井氏にお話しを伺いました。
松井 J-SCOREの補助金申請支援は、成果報奨を基本とし事前支援は無料で、獲得したら成果を貰うことになっています。補助金にはさまざまな種類がありますが、文部科学省が管轄する科学研究費助成事業の審査では、評価ポイントとして、いかに新しいアルゴリズムで研究するかという研究の新規性が重視されます。このような申請書の書き方を熟知しているため、当機構では85%という高い採択率を達成しています。
猪口 J-SCOREの研究会では、ほかにどのような事業化に取り組んでいますか。

松井 J-SCOREの研究会のひとつに、「未来農林事業開発研究会」があります。これは、農業や林業、バイオなどの第一次産業と、工業を中心とする第二次産業、それぞれの技術の長所を組み合わせ、新しい農林業技術やビジネスを生み出すことを目的とした研究会です。定例講演会のほか、毎年1月の年次大会として産学官連携シンポジウムを主催(企画・計画・実施)しています。加えて、農林水産省が主催する「アグリビジネス創出フェア」に出展し、本研究会に参加してる会社・団体が約20社共同で出展しています。
本研究会では、基礎研究から応用研究、技術開発、事業化までを一貫して推進しています。技術ありきで考えるのではなく、社会や現場のニーズを重視し、研究成果を実際の事業として実現することを第一義としています。困っていることが明確であれば、必要とされる技術や仕組みも見えやすく、事業化につなげることができます。
例えば、豪雨による浸水対策として開発したのが、「地域防災DXクラウドサービス ディザスターガード」です。近年、水害による地下駐車場の車両、病院の空調設備や電気設備などの被害が大きな問題となっています。そこで、自治体の防災対策(公助)と市民の現在活動(自助・共助)をITで補強し、浸水に備えるための仕組みとして開発されました。水害の恐れのある場所に設置した市街地冠水センサー(無線式水位計)が、冠水を24時間監視。自治体の管理PC上に冠水水位データを表示するとともに、危険な状態になった場合にはスマートフォンに警報を送信。さらに、AIが6時間先まで冠水水位を予測します。現在は全国での展開を目指して事業化を進めています。技術屋集団である当機構だから実現できたシステムであり、儲けを最優先とせず社会貢献を第一に考えるこのような取り組みは、世の中を探してもあまりないと思っています。
インサイトナウ編集長対談
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