0️⃣人を育てるという仕事― 2014年の取材記事から、人材育成の本質を考える ―【序章】

2026.07.16

組織・人材

0️⃣人を育てるという仕事― 2014年の取材記事から、人材育成の本質を考える ―【序章】

富士 翔大郎
人材育成コンサルタント、シニアインストラクター

『人を育てるという仕事』 序章 12年前の取材記事から、もう一度「人材育成」を考える 人を育てる仕事は、人の未来を信じる仕事である。 教育という仕事は、不思議な仕事だ。 今日教えたことが、明日成果につながるとは限らない。

『人を育てるという仕事』


序章 12年前の取材記事から、もう一度「人材育成」を考える

人を育てる仕事は、人の未来を信じる仕事である。

教育という仕事は、不思議な仕事だ。

今日教えたことが、明日成果につながるとは限らない。

研修が終わった直後には何も変わらなくても、数年後になって「あの時の学びが今の仕事につながっています」と声をかけられることがある。

そんな瞬間に、この仕事を続けてきて良かったと思う。

人材育成とは、すぐに結果が見える仕事ではない。

だからこそ迷う。

本当に役に立っているのだろうか。

この研修で良かったのだろうか。

もっと違う方法があったのではないか。

教育担当者であれば、一度はそんな問いを自分に投げかけたことがあるのではないだろうか。

私も、その一人だった。



2014年、人材開発専門誌『人材教育』に、私が担当していた人材育成の取り組みを取材していただく機会があった。

テーマは、

「研修は組織を変える」

当時、私はNTTグループのIT企業で人材育成を担当し、教育の企画・運営だけでなく、現場の課題をどう教育へ結び付けるかを考え続けていた。

記事では、その取り組みを一つの事例として紹介していただいた。

あれから12年。

働き方は大きく変わった。

オンライン研修が当たり前になり、DXという言葉が経営の中心になった。

そして今では、生成AIが教材を作り、学習を支援する時代である。

教育を取り巻く環境は、2014年とはまったく違う景色になった。

しかし、改めて当時の取材記事を読み返してみると、不思議な感覚になった。

考え方が、ほとんど変わっていなかったのである。

もちろん、手法は変わる。

教材も変わる。

技術も変わる。

しかし、人が育つために本当に必要なものは、あの頃から何一つ変わっていなかった。

この連載は、2014年の記事を紹介するためのものではない。


ましてや、過去を懐かしむ回顧録でもない。

あの記事で取り上げていただいたテーマを出発点にしながら、誌面では語り尽くせなかった背景や試行錯誤、そして30年以上にわたって人材育成に携わる中で考え続けてきたことを、自分自身の言葉で残しておきたいと思ったのである。

なぜ、現場へ足を運ぶことにこだわったのか。

なぜ、研修を内製化したのか。

なぜ、「研修は組織を変える」と考えたのか。

なぜ、「OJTが回れば研修はいらない」と語ったのか。

そこには、理論だけでは説明できない現場での経験があった。

成功もあれば、失敗もあった。

迷いもあった。

だからこそ、人材育成という仕事の奥深さを知ることができたのだと思う。

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富士 翔大郎

人材育成コンサルタント、シニアインストラクター

● 人材育成、DX・IT、コンサル、マーケの経験を踏まえて、人材教育の新たなアプローチを探求中 明大法なのに齋藤孝ゼミ🤣 教免3種ホルダー イノベーション融合学会専務理事 教育研究家、モノカキの時は、「富士 翔大郎」と言います。天才トム・ショルツの「BOSTON」と「マニュアル車」「海外ドラマ」をこよなく愛する静岡県民

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