つらい交流と楽しい交流の違い。つらい孤独と楽しい孤独の違いは?
孤独にも、楽しい孤独とつらい孤独があります。交流と似ていて、楽しい孤独とは、自分で選んだ時間、状況であり、かついつでも誰かとつながれる自信がある状況だと思います。逆に1人でいるしかない、自分で選んだのではなく、その状態に追い込まれた状態。そして誰ともつながれない不安があるのがつらい孤独です。
●「楽しい孤独」と「楽しい交流」の好循環
楽しい孤独と楽しい交流は、相反するものではなく、むしろ好循環の関係にあります。楽しい孤独は、その人の心身を整えます。1人で過ごす時間に満足している人は、交流の場面において、他者に対して「何かを埋めてもらおう」「分かってもらおう」といった過度な期待をしません。その姿勢は相手にとって心地よく、良好な関係が築かれやすくなります。
結果としてお互いにその交流が楽しい体験となり、「また顔を出してみよう」という前向きな気持ちにつながっていきます。そんな、程よく人と関わった後の1人の時間は、心が安らぎ、満たされ、楽しい孤独を味わうことができます。そんな好循環です。
このように考えてくると、「高齢期には、交流を増やすことが大事」「孤独をなくすことが重要」といった単純な話ではなさそうです。ポイントは暮らしの中に“選択肢”があり、“周囲に相互理解がある人たち”がいること。そして、交流を楽しむも孤独を楽しむも自由自在。そんな環境を手に入れることが肝要なのだと思います。
高齢社会
2025.02.25
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NPO法人・老いの工学研究所 理事長
高齢期の心身の健康や幸福感に関する研究者。暮らす環境や生活スタイルに焦点を当て、単なる体の健康だけでなく、暮らし全体、人生全体という広い視野から、ポジティブになれるたくさんのエビデンスとともに、高齢者にエールを送る講演を行っています。
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