欺瞞の技能実習制度が『人権侵害』と外国人犯罪を生んでいる

画像: Ninara

2021.01.20

経営・マネジメント

欺瞞の技能実習制度が『人権侵害』と外国人犯罪を生んでいる

日沖 博道
パスファインダーズ株式会社 代表取締役 社長

外国人技能実習生を現地の送り出し機関と日本での雇い主が搾取し、その送出機関に日本側の監理団体(受け入れ機関)が「たかる」構造が出来上がってしまっている。その結果が、国連や米国から度々『人権侵害の制度』と非難される実態を固定化させ、日本を好きでやって来た実習生が日本を大嫌いになって泣く泣く帰国するか、または日本国内に不法滞在して「日本人憎し」の感情を溜め込む犯罪者になるしかない悲劇を生んでいる。

本当は人手不足に悲鳴を上げている国内の産業に安い労働力を供給するための外国人単純労働者の許可制度(移民制度の一種)に過ぎないのに、外国人単純労働者家族に定住されることを嫌がった日本の世論をごまかすため、「発展途上国の技能向上のための研修生制度、つまり国際貢献と国際協力の一環だ」という欺瞞(ぎまん)の建前で建付けた結果、外国人労働者に対する保護の視点が極端に弱いためだ。

要は衰退する国内の特定産業を保護する視点だけで設計された、「日本人のための、日本人による」外国人労働制度だからである。まともな感覚の外国人からすれば「お前ら、日本人以外には人権は必要ないと思っているのか?」と詰問されることは間違いない。

最近になって小手先の制度手直しがほぼ毎年続いているが、そもそもこんな欠陥制度が撤廃されないのは何かおかしい。多分、外国人実習生を食い物にしている実習先の業界と監理団体のいずれか(または双方)から相当なカネが、この問題を管轄する厚労省に対しかなりの影響力を持つ政治家に流れているのでは、と疑うのはごく当然だろう。

筆者は以前、こう書いた。「外国人技能実習制度を廃止せよ」と。もう一度言いたい。こんな「日本大嫌いの外国人と、犯罪者に身を落とすしかない外国人ばかりを生む欠陥制度」を、それでも存続させたい政治家と官僚は『売国の徒』だ、と。

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日沖 博道

パスファインダーズ株式会社 代表取締役 社長

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