コロナ禍からわかったこと

2020.05.27

経営・マネジメント

コロナ禍からわかったこと

野町 直弘
調達購買コンサルタント

今回のコロナ禍からわかったことを総括します。

ほぼ1か月ぶりの投稿になります。

月曜に緊急事態宣言がようやく解除されました。
今回まではコロナについて私の考えを述べていきます。今回はこのコロナ禍を総括して私が感じたこと、気が付いたことについて「コロナ禍でわかったこと」というテーマでのまとめです。

1)ゼロリスク志向の強さ
コロナの第一波が国内に来た3月中旬ごろ専門家会議より「三密」を避けなさい、という行動変容の報告がありました。この時は「三密」のアンド条件を避けるという内容でしたが、それが外出自粛や緊急事態宣言による休業要請が出されると共に、8割の接触制限へと、また何故か知りませんがそれが8割の外出制限、そしてステイホーム運動へとつながっていったのです。そして自分や子供が我慢しているのに、何で自粛しないのか、という理屈から、過剰な自粛警察が生まれるまでになってしまいました。

私は従来から日本の社会や企業は他の国に比較して「ゼロリスク志向」が強いと考えていましたが、今回それを改めて感じたのが一点目の気づきです。リスクマネジメントは全てのリスクに対して、コストをかけて回避することではありません。場合によってはリスクを受容することも必要となります。しかし、今回のコロナ禍ではステイホームや休業の強要が当たり前のように叫ばれました。リスクが低いと言われている公園や海岸の人出も問題視されていたのが、ゼロリスク志向の最たるものです。

これは「何かあったらどうするのか。」「何かあったら(あなたは)責任が取れるのか」という言葉に代表されます。
これは、昔から改革推進を反対するときの常套句そのものです。

2)思考停止
前回の記事でも、私は「思考停止になるな」と警告しましたが、やはり多くの方が思考停止しているように感じました。物事の基本は、情報収集→分析→思考(判断)→実行→レビュという流れになるのですが、多くの人は重要な情報ソースである「専門家会議」の答申すら読まずに、ワイドショーやSNSの記事、一部の専門家や政治家の声を元にひたすら怖がっていました。

また一方でコロナは大したことがないという論調を誰かが論理的に説明すると、何も考えずにその考えに乗る人も多くみられたのも思考停止です。

自分で元ソースを取らず、考えなくても「この人がこう言ったから・・」と思考停止するのは一番楽な言動です。一方、私はコロナよりもこういった傾向で思考停止し他者の考え方に流されるという事象に余計恐怖感をおぼえました。

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野町 直弘

調達購買コンサルタント

調達購買改革コンサルタント。 自身も自動車会社、外資系金融機関の調達・購買を経験し、複数のコンサルティング会社を経由しており、購買実務経験のあるプロフェッショナルです。

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