愛されないかもしれないマスコット・キャラクター

2008.03.05

営業・マーケティング

愛されないかもしれないマスコット・キャラクター

松尾 順
有限会社シャープマインド マーケティング・プロデューサー

平城京ができたのは西暦何年でしょう? 710年です。 学生の頃、 「なんと綺麗な平城京」「納豆食べて平城京」 といった語呂合わせで覚えましたよね。

さて、2年後の2010年は、
平城京誕生1300年を迎えるということで、

「平城遷都1300年祭」

の開催が計画されています。

「平城宮跡」を主会場に、奈良、関西各県で
さまざまな展示、イベントが行われる予定です。

事業規模は約100億円。

この平城遷都1300年祭に関連して、
このところ物議をかもしていることがあります。

それは、当事業のシンボル的存在となる

「マスコットキャラクター」

です。現在名称募集中!

まあとりあえず、ちょっと彼の姿を見てあげてください!
http://www.1300.jp/mascot.html

第一印象はいかがでしょう?

かわいい? かわいくない?

コンセプトシートを読むと、

奈良の守り神である「鹿」の角を生やした
「童子」のようないでたち

とありますね。

このキャラクターについて、
地元奈良では、

「かわいくない」

という批判が相次いでおり、
白紙撤回を求める署名運動が始まっているそうです。
(毎日新聞、2008/03/02)

元吉本興業常務で、
フリープロデューサーの木村政雄氏は、

「こんな写実的なデザインがなぜ選ばれたか理解に苦しむ」

とコメントしてます。

実際、愛嬌がないわけではないけれど、
ちょっとリアルすぎますかね・・・

愛されるキャラクターにはある程度共通点があります。

それは、「赤ちゃん」、もしくは
「動物」(特に動物の子供)を連想させるものです。

具体的な特徴としては、

・頭が大きい(全体的なバランスで見て)
・目が大きい
・丸顔
・2頭身などずんぐりむっくり

などがあります。

愛知万博のマスコットキャラクター、
森の精「モリゾー」「キッコロ」はこれらの条件を
満たしていました。

http://www.expo2005.or.jp/jp/A0/A1/A1.10/index.html

一方、平城遷都のキャラクターは、
これらの条件にほとんど当てはまってないですね。

残念ながら、
あまり愛着の持てるキャラクターには
なりえないことがわかります。

かわいそうですね。彼は何も悪くないのに!

さて、彼の行く末はどうなるのでしょうか?

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松尾 順

有限会社シャープマインド マーケティング・プロデューサー

これからは、顧客心理の的確な分析・解釈がビジネス成功の鍵を握る。 こう考えて、心理学とマーケティングの融合を目指す「マインドリーディング」を提唱しています。

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