空撮だけじゃない!空の産業革命をもたらすドローンビジネスの可能性

2018.02.22

経営・マネジメント

空撮だけじゃない!空の産業革命をもたらすドローンビジネスの可能性

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南青山リーダーズ株式会社

テレビやインターネットの動画などで、すっかりおなじみとなったドローンの空撮映像。宙を舞いながら繰り広げられる圧巻のパノラマビューは、まさに迫力満点で思わず見入ってしまいますよね! もともとドローンは、第二次世界大戦中に軍事目的の無人偵察機として開発され、日本では30年ほど前に農薬散布を行う無人ヘリコプターとして登場。ここ最近は単なる空撮にとどまらず、さまざまな産業分野や用途での導入が進んでいます。そこで今回は、いま注目される分野でのドローン活用事例をご紹介しながら、大手商社やIT企業も参入するドローンビジネスの可能性に迫ります。

上空から農業を“見える化”する「アグリドローン」

無人ヘリコプターによる農薬散布など、ドローンの先端技術をいち早く取り入れてきた農業分野。ここ2~3年は散布作業だけでなく、農作物の育成管理・収穫チェックなどにもドローンが活用され、農家の人手不足対策や人件費の削減、作業効率・生産性の向上に大きく貢献しています。


【農業分野でのドローン活用事例】
●農業分野のシステムやアグリドローンを手がけるIT企業「オプティム」では、ドローンで空撮した農作物の葉の色を解析して、生育状況や病害虫の有無を判断するシステムを開発。見回りが大変な広い畑でも作物一株一株の状態が容易に把握できるうえ、病害虫が発生している場所を特定して、ピンポイントに駆除することで農薬の使用量も大幅に減らすことができます。


●住友商事が出資する農業用ドローン会社「ナイルワークス」では、ドローンが稲穂の直上を時速20kmで飛びながら、もみの数を一気にカウントするシステムを開発。収穫高が正確に把握でき、米の安定供給につながると期待されています。

防犯・セキュリティに威力を発揮する「警備ドローン」

固定カメラや人間だけでは把握しきれない監視部分も、ドローンの機動性を生かして広範囲にカバー。人がいなくても防犯やパトロールの効果が期待できる「警備ドローン」は、国内外のさまざまな場所で威力を発揮しています。


【セキュリティ分野でのドローン活用事例】
●三井物産が出資する米国のベンチャー企業「ケープ・プロダクションズ」では、オンライン操作が可能な最新鋭のドローンシステムを開発。高い遠隔操作技術(東京~米国間の操作も可能)を生かして、メキシコでは国境のパトロールに、ヨルダンでは国際会議の警備に使われています。


●大手警備会社の「セコム」では、2015年から店舗・家庭向けの「セコムドローン」というセキュリティサービスをスタート。監視カメラとLEDライトを搭載したドローンが建物の周囲を回遊し、接近した人の顔や車のナンバーを撮影して、同社のコントロールセンターに送信するシステムです。

土木工事・建設現場で活躍する「ガテン系ドローン」

国土交通省では2015年から、情報通信技術を使って建設現場の生産性向上を図る「i-Construction」という取り組みを進めています。そこで大きく注目されているのが、土木・建築分野でのドローン活用です。すでに公共事業の土木工事や測量などにもドローンが導入されており、今後もさらなる需要拡大が見込まれています。

次のページ国内外で市場拡大するドローンビジネスの課題

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