米FRB:利上げはスピードダウンも、資産購入縮小は予定通り

2017.10.26

経営・マネジメント

米FRB:利上げはスピードダウンも、資産購入縮小は予定通り

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南青山リーダーズ株式会社

FRB(米連邦準備理事会)は、米景気後退リスクの上昇とインフレ目標達成が遅くなりそうだとして、利上げについて今年は年内1回の実施、そして注目の資産購入の縮小は予定通りのシナリオを描いているようです。

気になっていたのが米自動車販売件数の現状です。今月上旬発表の2017年上半期の新車販売件数845万台は前年同期を2.1%下回っています。米二大自動車メーカー、そしてトヨタ等日系自動車メーカーの苦戦を強いられている現状です。背景には自動車購入資金向けの融資を膨らませてきた金融機関が審査を厳格化していることが要因です。
そして金利がじわりと上昇しており、このことも影響しているようです。裾野の広い自動車産業の停滞は、米経済成長の活力を削ぎそうです。但し、もう一つの景気を牽引する不動産業界では、6月住宅着工件数121.5万件、そして中古住宅の販売が主流の6月中古住宅販売件数552万件と振いません。但し7月消費者信頼感121.1とこちらは非常に良い数字と言えます。景気にまだら模様が目立ち始めた米経済の現状ではないかと思います。
FRBインフレ目標2%の早期の達成が心もとないものとなっているようです。インフレ指標を見ると、6月消費者物価指数1.6%前年比、コアで見ると1.7%前年比と、市場予想より悪い数字となっています。そしてFRBが重視するPCEコアデフレーターの数字は5月1.4%前年比と2.0%の目標にはまだまだ距離がありそうです。FOMC(米連邦公開市場委員会)声明文では、直近では2%のインフレ目標を下回った動きとしています。しかし中期的には2%の目標値で安定するとしています。達成には楽観的なようです。従って市場は依然として年内1回0.25%の政策金利(FF Rate)の利上げは実施されると読んでいるようです。

筆者は短期金利先物の動きを参考にしてFRBの利上げ観の構築をしています。下記(出所:CME)はユーロドル(3ヶ月物)のチャートです。金利先物では価格上昇が金利低下、価格下落が金利上昇となります。現在98.545と利回りベースで1.455%です。これはFRBが年内FF Rateを年内1回の0.25%引き上げる水準1.50%には0.045%足りません。この程度の不足分は12月までに十分織り込むことが予想されます。従って筆者は年内1回の利上げが実施されると読みます。
チャートでは、緑のトレンドラインを示し、5月3日FOMC(米連邦公開市場委員会)での利上げ据え置き以来、こう着感が強まっていることを示しています。米景気が停滞していることを気にしているようです。三角持合いのチャートとなっています。そして右下への方向線は筆者の予想を示しています。
1.50%から1.60%方向つまり価格的には98.50から98.40方向に向かうことが、経済指標の良い数字が出てくるという前提の下では予想されます。このような動きもイエレンFRB議長以下メンバーの多数が予想しています。年内1回の利上げ、そして来年以降は複数回の利上げのシナリオは継続すると。最終的には、2019年には3%近辺のFF Rateの正常化水準を見越しているのではと思います。

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