2017.09.15
「努力は裏切らない」 教会音楽に魅せられた少女が世界的オルガニストになるまで オルガニスト 井上圭子
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南青山リーダーズ株式会社
音楽会が開かれた広いホールで。あるいは結婚式が行われた教会で。パイプオルガンが奏でる荘厳かつ柔らかな音色を耳にしたことがある人は多いだろう。世界で活躍する日本人オルガニストの井上圭子さんは、少女時代からオルガンの魅力にとりつかれ、不断の努力を重ねて今の地位を得たという。 「先が見えないからこそ、一生懸命やってきた」と語る井上さんの生き方には、ビジネスマンである私たちも大いに学ぶべきものがある。動画サイトなどで改めてパイプオルガンの音色を確認しつつ、井上さんの話に耳を傾けてみよう。 (聞き手:仙石実・公認会計士、税理士/構成:株式会社フロア/協賛:リリア音楽ホール)
音楽会が開かれた広いホールで。あるいは結婚式が行われた教会で。パイプオルガンが奏でる荘厳かつ柔らかな音色を耳にしたことがある人は多いだろう。世界で活躍する日本人オルガニストの井上圭子さんは、少女時代からオルガンの魅力にとりつかれ、不断の努力を重ねて今の地位を得たという。
「先が見えないからこそ、一生懸命やってきた」と語る井上さんの生き方には、ビジネスマンである私たちも大いに学ぶべきものがある。動画サイトなどで改めてパイプオルガンの音色を確認しつつ、井上さんの話に耳を傾けてみよう。
(聞き手:仙石実・公認会計士、税理士/構成:株式会社フロア/協賛:リリア音楽ホール)
教会音楽に魅せられて
(仙石)オルガンを始めたきっかけや、オルガンという楽器の魅力などを教えてください。
井上 私は4歳からピアノを習っていました。通っていた小学校がミッションスクールだったので、毎朝「礼拝」の時間があり、そこでオルガンに惹かれるようになりました。礼拝は、いつもオルガンの演奏から始まります。弾いている先生の姿や、演奏されている音楽がとても気になりました。
中学校では選択授業の音楽で、レッスンを受けました。その後、東京藝術大学のオルガン科に入学し、オルガン中心の生活となりました。専門的に勉強ができて、大学時代はとても楽しい日々でした。それほど真面目な学生だったわけでもありませんが、時間がある限りオルガンを弾いていました。
(仙石)その後、ドイツのフライブルクの音楽大学に留学されたそうですが、音楽に関して日本と海外では環境などで大きな違いはありましたか?
井上 まず、色々なオルガンを弾くことが出来ました。響きの良い教会に置かれているパイプオルガンから多くのことを学びました。良い楽器を弾くことが出来たのは、さすがに本場です。
私は恵まれた環境の中でよい指導を受けて、与えられた時間のすべてを使って練習に打ち込みました。毎日がダイヤモンドみたいに輝くキラキラした時間でした。
(仙石)世界的オルガニストのジグモンド・サットマリー氏に3年間、師事されました。
井上 サットマリー氏のNHKホールで演奏を聴いた時、「どうしたらあんな音が出るんだろう」と、すごく感動しました。そこから先生の演奏に興味を持ったのですが、実際に教わるようになってからは、音の出し方やテクニックを身近で知ることができ、素晴らしい経験になりました。
人の息づかいのようなパイプオルガンの魅力
次のページ練習の繰り返しで分かること
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