「狂言は生活のサプリ」 大蔵流狂言師の善竹富太郎 〜人間国宝の血を受け継ぎ、室町時代から続く「お笑い」の伝道師〜

2017.08.15

経営・マネジメント

「狂言は生活のサプリ」 大蔵流狂言師の善竹富太郎 〜人間国宝の血を受け継ぎ、室町時代から続く「お笑い」の伝道師〜

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独特の台詞回しと動きで、暮らしの中のおかしさや面白さを描き出す、日本最古の喜劇「狂言」。この世界を古くから牽引する流派「大蔵流」を受け継いだ若き狂言師の善竹富太郎さんは、現代に生きる私たちに、この「狂言」が分かるように伝える活動に情熱を注いでいる。「狂言はお笑いであり、生活を豊かにするサプリメント」。こう語る善竹さんの思いに迫った。(聞き手:早川周作・経営コンサルタント)

独特の台詞回しと動きで、暮らしの中のおかしさや面白さを描き出す、日本最古の喜劇「狂言」。この世界を古くから牽引する流派「大蔵流」を受け継いだ若き狂言師の善竹富太郎さんは、現代に生きる私たちに、この「狂言」が分かるように伝える活動に情熱を注いでいる。「狂言はお笑いであり、生活を豊かにするサプリメント」。こう語る善竹さんの思いに迫った。(聞き手:早川周作・経営コンサルタント)

狂言は「お笑いの演劇」

早川)狂言は今日まで約700年にわたって受け継がれてきた日本の古典喜劇ということですが、歌舞伎と違ってあまり知られていない面もあると思います。改めて、狂言について基本的なところから教えていただいてもよろしいでしょうか?

善竹 狂言は難しく、厳粛なイメージがあるかと思いますが、実は室町時代から伝わる「お笑い」の演劇です。現代で言うと「M1」のような漫才と同じです。だから、気軽に楽しんでいただきたいと思います。「能楽」という芸能があります。「能」という芸能と「狂言」という芸能が合わさったものを指しています。能は面をつけて演じます。題材は人物が中心です。特に歴史上の武将などをレクイエム的に扱った話が多いです。暗い話ではないけれど、緊張感がある話が多い。

これに対して、狂言は日常のできごとを、室町時代から江戸時代にかけての日常語「~でござる」などを駆使した会話劇で展開します。武士や農民、商人、職人、宗教者、盗人、すっぱ(詐欺師)、山賊(さんぞく)。さらに、現世利益をもたらす福神のほか、鬼や亡霊、動植物の精などが登場し、上流階級に属するものは登場しない点が特徴です。

このほか、「二字目を張る」といって、2番目の音を強調して台詞を言うなど、独特なところがありますし、演技や演出についても、さまざまな決まりごとがあります。

「狂言はサプリメント」だと私は思っています。当時を描いた「笑い」は、現代に通じるものがあります。現代を生きる人たちが、この狂言を見て、豊かな日常生活を送っていただけたらと願っています。

早川)善竹さんの所属している「大蔵流」は、どのような特徴があるのでしょうか?

善竹 私たちが求めるゴールというのは、現代人のみなさまが狂言を見た時に、説明や解説などがなくても、ご覧いただいたものが、そのまま理解していただけることを目指しています。しかしながら、室町時代から平成の世まで、すでに650 年以上経っていますので、現代人にも分かっていただけるように、なんらかの「橋渡し」が必要ではないかなと思っています。

次のページ五輪を機に狂言にも触れてほしい

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