がんの対応にもっと「こころ」の面のアプローチを

画像: 【怖れや怯えが癒される】(C)T.Motomiya

2017.08.02

ライフ・ソーシャル

がんの対応にもっと「こころ」の面のアプローチを

内藤  由貴子
一般社団法人フラワーフォトセラピー協会 代表理事

今の時代、誰ががんになってもおかしくありません。西洋医学の三大治療(手術、放射線、抗がん剤)だけでなく、様々な代替療法に治癒の活路を見出す人も多くなっています。しかし、身体的なアプローチだけでなく、心理的な側面は、もっと大切にされていいのでは? きっとがんの予防に役に立つはずです。いわゆるボディ、マインド、スピリット、人を全体で捉えて癒すホリスティックな視点が大切です。

「がん」なることは、特別なことではありません

6月22日に小林麻央さんが、乳がんで亡くなられた時、改めてがんとどう生きるのかが問われる機会になりました。
多くの人が、そのブログにアップされた精いっぱい生きる姿に共感し、訃報は英国BBCなど、海外メディアでもそのブログとともに報じられました。

国立がんセンターの「最新がん統計」によれば、
生涯でがんで死亡する確率は、男性は4人に1人(25%) 、女性は6人に1人(16%)だそう。
さらに、生涯でがんにかかる確率は、男性67% つまり、2人に1人以上、女性47%、およそ2人に1人。

つまり、誰ががんになっても、おかしくないということです。
私の場合も自慢ではありませんが、軽いもの、大変だったものを取り混ぜて、すでに4回のがん体験があります。

それでも、死亡率と罹患率の数字は離れていますから、私のような生き残りを含めて、がんになっても、必ずしも死ぬわけではありません。

むしろ、がんを経験しても、生きている人が多いのだと、気づかされます。
今の時代、がんになっても、そんなに簡単に命を取られることはないのです。


まだまだ三大治療以外でも、焦点は身体の面

さて、麻央さんが亡くなられた後、西洋医学の三大治療、とりわけ抗がん剤が彼女の命を縮めたとか、だから、西洋医学の治療は間違いだ、という人もいます。

私自身、心理系セラピストとしてホリスティックな癒し(身体だけでなく心や生き方もその人の全体から捉えた癒し)を意図していますから、身体にフォーカスした西洋医学だけでいいとは、思っていません。

それで参考にさせていただこうと思い、某SNSのがん患者のグループページを拝見していました。
そこは、あらゆる方法で、治癒した人たちの体験を語ることがメインだったはず。

ある日、そこで学ぼうとした現在治療中の患者さんが、治療やこれからの不安が高まり、辛い気持ちを投稿されたのをお見掛けしました。
何とか気持ちを落ち着かせたい、辛さに誰か寄り添ってくれないかと思われたのでしょう。
しかし「三大治療はやめなさい」と、どこかのネットの記事のリンクを張りまくられたり、
「○○療法を試してください」と営業?のコメントが入れば「営業やめろ!」と書かれていきます。
患者さんの気持ちはそっちのけで、スレッドばかりが伸びていく。

いつの間にか、その患者さんは、そのグループからいなくなっていて、お役に立てなかった自分に忸怩たる思いがありました。

次のページ身体フォーカスから、ホリスティックな視点を持つと

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内藤  由貴子

一般社団法人フラワーフォトセラピー協会 代表理事

こんにちは。内藤由貴子です。花の写真でストレスを作る感情を分析、心理診断を行い、さらにその解消まで行うフラワーフォトセラピーのセラピストです。INSIGHTNOWでは、異色な存在かもしれませんね。このセラピーの普及のため、一般社団法人フラワーフォトセラピー協会を設立、講師の養成、セラピストの紹介を行っています。自身、色を使うオーラソーマ®をはじめ、セラピストとして16年あまりのキャリアです。このINSIGHTNOWでは、こころをケアに役立つようなコラムを書かせていただきます。よろしくお願いいたします。

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