バイヤーの不得意分野

2017.07.05

経営・マネジメント

バイヤーの不得意分野

野町 直弘
株式会社クニエ プリンシパル

バイヤーの不得意分野とは何でしょうか?筆者の最近の経験からそれを明らかにします。

先週末まで研修等での講師が続き、何と7日連続で講演、研修を続けていました。
研修をやっていると、あくまでも一般的な傾向ですが、バイヤーの不得意分野に気がついたりします。もちろん個々人の経験やスキル、能力によって各人毎に異なることは間違いありません。しかし、これ位の年齢の人であれば社会人経験の中で培われていると思われるスキルがかけていて驚かされることがあるのです。例えば以前記事でも書きましたが情報収集、分析、発信能力などがまずあげられます。

特に分析については定性、定量ともにあまり得意ではありません。
これは経験がない(少ない)ように感じます。例えば定性分析ですとフレームワークは分析や思考法に欠かせないものですが、「知らない」「使ったことがない」という方が少なくありません。定量分析もそうです。統計的解析やデータ分析などは支出分析やコスト分析という手法で業務でも必要なスキルと思われますが、それにも関わらずあまり経験がないなと感じます。定量分析はBI(ビジネスインテリジェンス)やエクセルを操作することが多いですが、このエクセルの操作方法自体に不慣れな方も少なくないのです。

しかしこういう分析ワークも経験を踏めばできるようになります。分析はこれから益々重要なスキルになるでしょう。またそのためのデータ整備やデータ統合は間違いなく進んでいきます。

一方でファシリテーションやプレゼンテーション、コミュニケーションなどの能力は以前は不得意分野であったものの徐々にそうでなくなってきているようです。特にプレゼンテーション能力についてはプレゼン上手のバイヤーが多いことを最近感じます。プレゼンテーションは場数を踏まないと上手くなりませんからそういう場が増えているのではないでしょうか。

分析力についてもこれからそういう機会を増やす(機会が増える)のをきっかけに不得意分野を克服してもらいたいです。

このようなバイヤーの不得意分野にも関係することですが、最近意図的に研修の最後にこういう質問を参加者の方になげかけています。
「調達購買の仕事が難しいと感じる人は?」だいたい参加者の2/3位の方が挙手します。それでは「調達購買の仕事が面白いと感じる人は?」という質問をすると、なんと、殆ど手が上がらないのです。この結果にはビックリですし、かなり残念です。

難しい仕事であることは間違いないでしょう。特に最近は経営からの期待も高まり、関連各部と調整をしながら業務を推進しなければなりませんし、果たすべき役割も段々と広くなって
きています。このような難しい仕事に対しそれを遂行している訳ですから自分の仕事に誇りをもってほしいのです。

また誇りをもって仕事をして、結果として何らかの達成感を感じてほしい、そういう機会は必ずある筈。その達成感や調達購買の仕事のダイナミズムを気がついて欲しいのです。そのことが「面白い」「楽しい」につながっていくのでしょう。講演や研修はどうしても実務的な内容が中心になります。でも実務的なことをどんなに教えても調達購買業務の興味深さは伝えられないのです。私が本来伝えなければならないのは「面白い」「楽しい」「興味深い」と思わせること、なのかも知れません。これは調達購買部門長にも同じことが言えます。
その為の第一歩は自分が「面白い」「楽しい」と感じることではないでしょうか。

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野町 直弘

株式会社クニエ プリンシパル

NTTデータグループのコンサルティング会社である株式会社クニエの調達購買改革コンサルタント。 調達・購買分野に特化したコンサルティングを提供している株式会社アジルアソシエイツの元代表。 自身も自動車会社、外資系金融機関の調達・購買を経験し、複数のコンサルティング会社を経由しており、購買実務経験のあるプロフェッショナルがサービス提供を行います。

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