『職業としての小説家』村上春樹(スイッチ・パブリッシング) ブックレビューvol.3

2015.09.17

ライフ・ソーシャル

『職業としての小説家』村上春樹(スイッチ・パブリッシング) ブックレビューvol.3

竹林 篤実
コミュニケーション研究所 代表

20分の1の幸運に当たった。紀伊國屋書店が、初版10万部のうち9万部を買い占めて話題になった、村上春樹氏の新著である。残りの1万部がAmazonやほかの取次に配分されたはずだから、その中の1冊が発売初日に届いたことになる。ラッキーなのは、それだけではない。この本は、ライターにとってのバイブルであり、仕事をする人すべてに参考になる一冊である。


仕事、あるいは人生との向き合い方について

新たなオリジナルであったがゆえに、にもかかわらず(おそらくは若い人たちを中心に)圧倒的に売れたために、村上氏は日本ではいろいろと嫌な目にあった。特に、これまで自分たちが依って立ってきた価値観を崩されかねない人たちから、いわれのないバッシングを受けることもあった。ご自分では詳しく書かれていないけれど、いろいろあったのだと思う。

それでも、村上氏は書き続ける道を選んだ。人生はたった一度しかないのだから。ただ、書くことは楽しかったのだ。何しろ「どんな文章にだって必ず改良の余地はある(同書、P150)」のだから。そして氏は問いかける。
「もしあなたが何か自分にとって重要だと思える行為に従事していて、もしそこに自然発生的な楽しさや喜びを見出すことができなければ、それをやりながら胸がわくわくしてこなければ、そこには何か間違ったもの、不調和なものがあるということになりそうです(同書、P98)」

仕事をしていて楽しいですか、喜びを感じますか。これは、もしかしたら究極の質問なのかもしれない。何しろ人生は、たった一度しかないのだから。

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