日本人選手に決定力がないと言うあなたに~個として強い職業人を考える

画像: uemura

2015.07.13

組織・人材

日本人選手に決定力がないと言うあなたに~個として強い職業人を考える

村山 昇
キャリア・ポートレート コンサルティング 代表

【シリーズ:個として強い職業人を考える】 組織力は高いが、「個」で局面を突破できる選手が少ない……日本のスポーツ界でよく言われる批評だが、いざ自分は職業人としてどうなのだろう。

独立して無我夢中で走ってきたら、いつのまにか干支が1周りしていました。20代、30代は自分なりにとがって仕事をしていたと思っていました。しかしいま振り返ると、それはただ表面的にギザギザしていただけでした。ですが、独立後の40代はいやがうえにも自分の内側から牙が出てきました。そして50代。個の職業人としてやりたいことは山ほどあります。その牙で彫刻作品をいくつも仕上げていきたい。ようやく職業人として、リスクを怖がらず、シュートを何本も打ってやるという状態になりました。

日本の場合、強い個を生み出さない組織・文化というのが問題として取り上げられますが、実は、「強い個になんてなりたくないよ」という個が多いのも事実。私が本稿で言いたい「強い個」とは、必ずしも仕事をがむしゃらにがんばって成り上がる強さとか、そういう外面的でマッチョなタフネスではないのですが。いずれにしても、基本的にムラ社会の中でそこそこの居場所を見つけて安住しているのがラクなのはラクです。でも、そんなだましだましの安住を願う仕事人生を「美しい」と思えるかどうか。最終的には、自分の哲学や美意識に投げかけていく問題なのだと思います。

「個として強い」働き方・生き方をすることを自分は選ぶか───あわただしい生活のさなかでときどき自問したテーマです。

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村山 昇

キャリア・ポートレート コンサルティング 代表

人財教育コンサルタント・概念工作家。 『プロフェッショナルシップ研修』(一個のプロとしての意識基盤をつくる教育プログラム)はじめ「コンセプチュアル思考研修」、管理職研修、キャリア開発研修などのジャンルで企業内研修を行なう。「働くこと・仕事」の本質をつかむ哲学的なアプローチを志向している。

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