ブルーシールアイスクリームのブランド戦略

画像: Elliott Brown

2015.07.23

経営・マネジメント

ブルーシールアイスクリームのブランド戦略

小倉 正嗣
株式会社リアルコネクト 代表取締役

沖縄が誇るブランド、ブルーシールアイスクリームを事例に、カスタマーバリューについて考えてみた。

さて、前置きが長くなった。
そこでブルーシールアイスクリームを「モノコト」変換してみたい。もちろん売っている商品はアイスクリームだから『甘さ・冷たさから派生する快感』は一般のアイスクリームと同様だが、沖縄に旅行で来る顧客がブルーシールアイスクリームに求めているのは単にそれだけではない。日常から離れ、沖縄にやってきた喜びに派生する『非日常感』であるように思う。

したがって、サーティーワンアイスクリームのように、あちこちに店舗を構える戦略を取るのには何となく違和感を感じる。出来れば、テーマを『非日常感のある喜び』に絞って、出店戦略やブランド管理をして頂きたいと切に思う。

私のように、たまにしか沖縄に行かない人間でも、ブルーシールアイスクリームのことは沖縄ブランドとして想起できる。そして、想起した時には何となく嬉々とした気持ちと高揚感に満たされているのだ。この感覚がブルーシールアイスクリームのブランドが提供している「価値」であり「コト」である。その「コト」にマッチした戦略を一貫して取ることで、高利益体質が生み出せるのではないだろうか。非日常の価値には比較的財布の紐が緩くなるのが人間の性なのだから。

現在創業66年とのこと。ブランドを安売りせず、是非100年企業を目指して頂きたい。

(初回2014年6月25日掲載)

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小倉 正嗣

株式会社リアルコネクト 代表取締役

【自己紹介】 BtoB営業組織改革・新規事業開発を専門とするコンサルタント。新規事業企画担当者・営業マネージャー・B2Bマーケッター・営業マン向けのセミナー/研修/ワークショップの講師・ファシリテーターを中心に営業組織改革、新規事業開発支援等のコンサルティングを行っている。 【保有資格】 中小企業診断士・経営管理修士(MBA)・日本酒利酒師

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