営業改革を考える (8) 評価者の考え方が変わらねば営業は変わらない

画像: Montréal ville intelligente et numérique

2016.05.11

営業・マーケティング

営業改革を考える (8) 評価者の考え方が変わらねば営業は変わらない

日沖 博道
パスファインダーズ株式会社 代表取締役 社長

改革実施の初期段階では、現場の営業マンは上司の言動を観察している。本気で評価のやり方を変えるつもりがあるのだろうか、と。

要は、いくら建前では「売上額ではなくプロセスを重視せよ」と言っていても、プロセス的な観点で指導することなく、「で、結局いつになったら売れるんだ」という突っ込みばかり上司が繰り返すようだと、部下の営業マンは「やっぱり評価の基準は変わっていないんだ」と考える。

だからこそ上司が率先して新しいプロセスと基準に対応した指導・評価方式に切り替え、日常の中で適切に指導することが改革には不可欠であり、それを実行することが改革の浸透に効果的なのである。

したがって営業マンに対する変革サポートだけでなく、同時に上司に対する(指導法、評価方法の)教育研修、および相談窓口やコミュニケーションといった変革サポートも欠かせない。そしてこれらがちゃんと回っているのかをモニタリングすることが不可欠だ(小生の提唱するBPMの要諦だ)。

こうしたことが経験の浅い人たちにはあまり意識されておらず、意外と後回しにされていたり忘れられたりしているのではないか。営業改革に限るわけではないが、改革を支援する経営コンサルタントは肝に銘ずべき事柄である。

(本稿は2013年4月のコラム記事に加筆修正したものです)

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日沖 博道

パスファインダーズ株式会社 代表取締役 社長

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