Facebookでもできる、体験を学び変える方法

画像: Dushan Hanuska

2015.07.01

組織・人材

Facebookでもできる、体験を学び変える方法

柳田 善弘
株式会社エデュテイメントプラネット 代表取締役

「学ぶ力」の差は時間の経過とともに能力に大きく影響します。 本稿では、私がビジネスゲーム/ビジネスシミュレーションを開発・提供する際にお伝えしている振り返りの2つのプロセスをご紹介します。 この振り返りの観点を準用すれば、研修に限らず日常を学びの場にすることができるとも考えています。

見出す(抽象化・具体化する)

現象の因果関係を抽象化し、ルールや法則を見出します。
また、その体験から得たルールや法則をふまえ、自身がビジネスや日常でどのように振る舞うべきかを検討します。

抽象化にあたってのポイントは、自身の思考や感情すら一般化して考えることです。
例えば「自分は・・・」というよりは、「人は、時間的余裕がない中で、選択肢を提示されると、どれを選んでも最適でないことに気づかない場合がある」という具合です。
こうすることで、似た状況に置かれた際にも「時間的制約の適切さ」や「選択肢の適切さ」に目を向ける習慣を持てるでしょう。また、解決できない場合でも「これは最適な判断をしづらい状況だ」と自覚することはできます。

また、せっかく見出したルールや法則に憶えやすい、できれば魅力的な名前をつけることは、その学びを記憶・定着させるのに有効です。

適用範囲を検討する(例外も考える)

ビジネスパーソンは学者ではないので、万能なルールや法則を見つける必要はありません。
そして、たくさんの課題を抱えるビジネスパーソンにとって、完全性を求めるよりも、そこそこ使えるツールを、より多く発見することが時間対効果として有効なことが多いでしょう。

そこで例外を気にして万能なルール・法則づくりに逡巡するよりも「こんなときは使えないな/こんなときしか使えないな」と適用範囲を設定して、万能さよりも実効性を高めることをお勧めしています。

SNSやブログ、雑談からでも始められる


今回ご紹介した日々の体験から学ぶ方法は、自然と「書く」で始まり、コメントも受けられるFacebookやTwitterなどのSNSやブログとも相性がよいです。

その際にポイントとなるのは、何よりも学びを目的としていることを強く意識することであり、その方法として前述の2つのサイクルを実践することです。

社内SNSでの運用ももちろん可能ですが、上司や先輩社員から上から目線でアドバイスという名の指導を受けることは、場合によっては学ぶ動機を損なってしまうこともあるでしょう。
そのような時は、最初にお伝えした継続的な「学ぶ力」の差が生む能力の差を思い出し、指導に感謝しつつその適用範囲を検討する等、自分なりに学びを深めるのもよいかと考えます。

以上のことは実は行動に移すことも難しいことではありません。

同僚とのランチや飲み会のときにでも、雑談混じりにオリジナルのビジネス版マーフィーの法則(ビジネスあるあるネタ)でも考えるところから始めてみてはいかがでしょうか。

本稿を参考にしていただいた小さな行動の積み重ねが、みなさんの成長の一助となれば幸いです。

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柳田 善弘

株式会社エデュテイメントプラネット 代表取締役

社内教育担当者・教育事業者・学校法人を対象に、研修(授業)企画・教材開発サービスを行う。 特に、繰り返し実施する研修で、講師の品質に大きく左右されず、常に一定品質以上の教育効果を生むことをめざした研修の企画・開発を行っている。 開発した教材のテーマやメディアは多岐に渡り、ビジネスゲーム『ロボロボ』は韓国大手製鉄会社でも活用されている。

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