感性マーケティング

マーケティングには感性が欠かせない。感性をマーケティングに活かす方法について考えたい。

 価値を伝え、届けるための手段や手法がマーケティングと呼ばれている。そのためのお客様との関係の維持や構築も欠かせない。また、そのようなマーケティング活動を通して価値をお金に交換する必要がある。それは現実的には非常に重要だが、精神論的には目先の利益を追ってはいけない。また、お金のことを考えてもいけないような奥の深さがある。お客様にご満足頂き、喜んで頂き、役立って、全く意識していないのに気付くと懐にお金が入ってくるというのが商売の基本のようである。そうは言っても「金がなければ食えない、それでは生きていられない」という反論もあるはずだが、それでも「金」は二の次でなければならないようである。

 日本の資本主義の父と呼ばれる渋沢栄一氏は「論語と算盤」を著して、「道徳経済合一説」を提唱した。それは現実的には正しい考え方なのだろう。しかし、処世術としては論語だけを掲げるのが良いのかもしれないと思う。

 マーケティングについて執筆していながら、大分わき道にそれてしまったので、話をマーケティングに戻したい。どうしたらマーケティングを極めることができるのか?

 本能に従って行動する、ありのまま、思うがままに身をゆだねてみるのも良いだろう。最初は上手くいかないことが多いが、少しずつコツがつかめてくる。マーケティングの教科書を読んで学ぶのも良いが、それでは実感がわかない。実感のない知識は使えない。全てを直接経験する必要はないが、ある程度の経験は欠かせない。無責任に理論を説いて、現実が理論を覆しても何事もなかったように新たな理論を説く。人にはそんなずうずうしさやある種の無責任さも必要である。しかし、それでは信頼されないし、信用できない。

 組織を導く経営者・経営陣の目標・目的、価値観、考え方、ビジョンやミッションを共有して、長い時間をかけて形成される組織文化、組織の能力、経験から本質を抽出する。そんなところにマーケティングのヒントがあるようである。

 タイミングやスピード、見せ方、伝え方などテクニック的なものもマーケティングの成功要因になる。それらを理論として知っていることは中規模な成功を収めるために有効である。何よりもそれらを解説することが商売になる。しかし、大成功を収めるため、あるいは、安定的なブランドを構築するためにはもっと自然で、湧き出るような力やエネルギーが必要である。そのような力やエネルギーを形にするためには、コンピュータ・プログラム化できるようなロジックに裏付けられた実行と表現しにくい感情の交流や周囲への配慮などが欠かせない。感情とロジック。それは、真心によるマーケティングということになるのだろうか?

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