支援したい、そのココロは?

2012.05.27

ライフ・ソーシャル

支援したい、そのココロは?

寺西 隆行
(株)Z会

誰かを、何かを、支援する時、人はどんな動機で行為に移るのでしょうか。

友人に支援したりする場合は、「困り方への共感」より「つながりたい感」が大きく上回りますよね。けれど前者がゼロであれば行動にはでないでしょう(上に例を述べましたが)。

いずれにせよ、大事なのは、「(支援対象者からの)見返りを求めない」という気持ちですね。
これと、「見返りを(自ら)つくる」というのは別だと思うんです。
震災ボランティアを通じて、僕はたくさんの、ほんとにたくさんの、自らの成長を頂きましたから。これって見返り、ですよね。

「困り方への共感」そして「つながりたい感」。
自らの感情100%です。
この掛け算の結果が大きくなれば、支援する。それでいいと思いますし、支援しなかった人が外野でいろいろ言うのも、なんか違うと感じます。

と同時に、「つながりたい感」の気持ちが圧倒的に強く、「困り方への共感」が弱かった場合…
「困り方」に誇張表現や嘘があったと後でわかっても、文句は言えないんじゃないかな、と思うんですよね。
親友(と思っている人間)から、10万円くれ、どうしても資金繰りが苦しいんだ、今月乗り切ればなんとかなる、儲かれば金返すから、と言われたとき、これまで培ってきた関係性を考慮し(=つながりたい感が大きい)お金を貸して、単に呑み代に困っていただけ(=困り方が嘘)と後で分かっても、文句言わないですもん、僕は。

分かった時に、親友が親友でなくなるだけであって、金を返せ、とは言いません。
それが支援する時のココロの持ちようだと思うのです。

studygiftに対して、僕は「困り方への共感」はそれなりにしたものの、「つながりたい感」が湧きませんでした。
だから支援していません。
「困り方への共感」×「つながりたい感」が自らの基準値を超えた人だけが支援する(と割り切る)、それがいろんなところで起きていく状態がある、これが支援を社会全体で最大化することにつながるのではないですかね。

もちろん、人として、誰かの役に立ちたい、という気持ちは、多くの人が持っている、という前提の中で。

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寺西 隆行

寺西 隆行

(株)Z会

文部科学省広報戦略アドバイザー 経済産業省「未来の教室」教育・広報アドバイザー 三島市GIGAスクール推進アドバイザー 等

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