営業モチベーションアップは成功体験から!

2007.10.28

営業・マーケティング

営業モチベーションアップは成功体験から!

金森 努
有限会社金森マーケティング事務所 取締役

営業担当者の成績を上げるには、様々なスキルアップ施策もあるが、「モチベーションの向上」が重要なのは言うまでもない。 しかし、如何にモチベーションを向上させるといった方法論を考えた時、実際には簡単でないことに気付く。

モチベーション、即ち動機付けの方法は、営業担当であれば業績に連動したボーナスやインセンティブといった外発的ものが一般的だが、それではなかなか長続きせず、また、トランプゲームの「大富豪」のように優秀なものだけが常に恩恵に浴することになり、底上げ効果は低い。
とはいえ、内発的な動機付け施策は成果が見えにくく、短期的な数的効果も上がりにくいため敬遠されがちだ。
企業内ではとかくそんな評価が下されがちであるが、今回、一つの施策の例をご覧に入れたい。

内発的動機付けは、本人が「楽しい!」「充実している!」「役に立っている!」という、内面的な達成感や満足感に裏打ちされた状態になっていることがポイントだ。
「マズローの欲求5段階説」でいえば、高次な欲求が満たされている状態であると言える。
その中でも、特に営業担当者にとっては「成功体験」という要素が重要だ。
営業活動というのはなかなかに大変な行為だ。その苦労や辛さは本人が一番身にしみている。
しかし、それが一気に喜びに変わるのが「契約が取れた」「受注できた」という成功の瞬間だ。当然、実際の営業成績にも反映されるので、精神的な充足感以上の効果もある。
成功すれば、モチベーションが向上する。しかし、モチベーションの低い状態は成功から遠い。鶏と卵の関係である。
では、一気に卵を創り出し、孵化するようにサポートするのが、この動機付けのキモなのだ。

どのようなサポートを行なうのかといえば、一種のコーチングだ。
どうも、営業の現場は上司と部下のコミュニケーションが少ないようだ。
コミュニケーションと言えば、簡素な営業進捗の報告を上司が聞くぐらい。
また、OJTと称する教育も、その場限り。体系的でない指導が多い。というケースが散見される。
コミュニケーションは、単に会話すればよいわけではない。「共有する」ことだ。コミュニケーションの成果として、「では今回はこれが共有できたね」といった、有用な結果が残らねば意味がない。OJTもまた然りだ。
それなくして、上司はとかく「報・連・相がなっていない!」などと言う。

そんな環境において、特にメスを入れるべきは上司・部下間の「報告」と「指導」である。
前述の通り、極めてプアな状況報告と承認だけの関係であるケースが多い。
営業報告が日報であったり、週報であったり、もしくはSFA(Sales Force Automation)のシステムであったりするが、そこに担当者が「本日の訪問・商談状況」を選択肢や数字で記入・入力し、上司が「承認」するだけ。こんな報告は何も生み出さない。
営業報告を挟んだ、担当者と上司の関係は「相談と指導」であるべきなのだ。
担当者にできるだけ詳細な報告を記入させる。できればフリーワードテキストで。それに対して、上司は今後、どのような対応をすべきか指導を記入する。必要に応じて他のスタッフや、自らか、さらに上司も具体的にサポートする旨を示す。
恐らく担当者は、詳細な報告を行う手間を厭うだろう。しかし、実際にその報告をさせ、詳細な指導とサポートを行って、「報告することによってうまくいく。いいことがあるんだ!」と成功体験に基づいた理解ができれば、好循環が働き出すのである。

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金森 努

有限会社金森マーケティング事務所 取締役

コンサルタントと講師業の二足のわらじを履く立場を活かし、「現場で起きていること」を見抜き、それをわかりやすい「フレームワーク」で読み解いていきます。このサイトでは、顧客者視点のマーケティングを軸足に、世の中の様々な事象を切り取りるコラムを執筆していきます。

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