「成長したから昇進させたら、失敗した。」となる理由。

2011.08.02

組織・人材

「成長したから昇進させたら、失敗した。」となる理由。

川口 雅裕
NPO法人・老いの工学研究所 理事長

企業人事において、「任せられる」「成果が出ている」「自信を持っている」という状態を見て、十分に成長したと判断し、上の階層に昇進させたら、全然駄目だったということがよく起こります。これは、なぜ起こるのでしょうか。

では、持続的・自律的な成長力がついているかどうかを、どのように見ればよいのでしょうか。三点を挙げておきたいと思います。一つ目は、自分に対して物足りなさを感じていること。自らの能力や技術に対して満足してしまっては、成長はありません。二つ目は、興味・関心の幅が広いこと。現状の自分の視野・視点では見えていない世界があるという意識は、成長に不可欠です。三つ目は、組織への健全な批判精神です。自分なりの軸でモノを考え、行動できなければ、組織の大勢や雰囲気や権力に流され、与えられたことをやればよい、求められているレベルで十分だとなってしまい、成長はストップしてしまうでしょう。

学校なら、入学を希望する生徒の習得度を確認できれば、進学・入学を認めればよいわけですが、企業は、習熟度などに加えて成長期待を確認できなければ、昇進させるのは危険だということです。実際に、卒業即昇進のような運用をしている会社も少なくありませんが、卒業試験に合格できても、上の立場・役割に入学できない、ということがもっとあってもよいはず。その観点は、「持続的・自律的な成長力」があるかどうかです。

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川口 雅裕

NPO法人・老いの工学研究所 理事長

「高齢社会、高齢期のライフスタイル」と「組織人事関連(組織開発・人材育成・人事マネジメント・働き方改革など」)をテーマとした講演を行っています。

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