タイガーマスク運動とお金の流れ

2011.01.18

経営・マネジメント

タイガーマスク運動とお金の流れ

野町 直弘
株式会社クニエ プリンシパル

昨年末からタイガーマスクの主人公である伊達直人名義で施設や 児童相談所にランドセルなどの物品を寄付する方が増えています。 このような活動を「タイガーマスク運動」というそうです・・・

昨年末からタイガーマスクの主人公である伊達直人名義で施設や
児童相談所にランドセルなどの物品を寄付する方が増えています。
このような活動を「タイガーマスク運動」というそうです。

私の世代はタイガーマスク世代です。
子供の頃のヒーローはジャイアント馬場、アントニオ猪木であり、小学校ではいつもプロレスごっこをしていた世代です。
それもあるのでしょうか、今回の伊達直人騒ぎには共感を覚えます。
また日本人は寄付とか、寄進の文化があまり普及していないと思いますが、無理をしない新しい寄付の形として定着していくようにも感じます。

私はこのような寄付行為が増えていることと最近の個人の買い物の動向にはつながりがあると考えています。

昨年はエコポイント制度の影響もあり、自動車、家電の消費が一時的に増えました。しかし、どうでしょうか?
皆さんは今何か欲しいものありますか?
昔のようにお金を貯めてまで買いたいものってありますか?
私は・・正直何も思い浮かびません。
確かに購入のために大きなお金が必要な家位は思い浮かびますが、車?走ればいいや、エコだったら余計いいかも、テレビ?映らなくなるらしいから買わなきゃいけないから買うか。
同感ではないでしょうか?
昨年の11月にエコポイントの駆け込み需要で量販店には客が大勢おしかけ、大混乱になりました。
これは皆が「楽しんで消費していない」証拠ではないでしょうか?
これは以前ほど、消費によってもたらされる満足感やワクワク感がなくなってきているからなのです。

一方多くの伊達直人さんの寄付は何らかの形で世の中の役に立っています。
「人の役に立つ」寄付は消費ではありませんが有効なお金の使いです。
特にタイガーマスク世代以上の年代のある程度何でも欲しいものは持っている世代にとっては「人の役に立つ」ことをお金をかけてでもやることで、自らの満足感(効用)につなげているのではないでしょうか?

タイガーマスク運動は寄付行為の一種です。
私は寄付行為というものは新しい消費や所得の再分配の手法として捉え、お金の流れを活性化するために活用すべきではないかと考えます。
繰返しになりますが、消費自体から得られる効用が減ってきている現在、お金を払う、ことが何らかの満足度(効用)につながる寄付を多くの人が制度として活用できればお金が必要なところにお金を再配分することができるのです。

政府はこれを税金と言う形で所得再分配しています。税金はあくまでも税金であり、使い道を納税者が直接コントロールすることはできません。
一方で、自分の寄付がこんなところに役に立っている、こんな人に使われている、例えば児童養護施設だけでなくても、自分の故郷で子供の頃遊んだ広場の環境整備につかわれている、でもいいのです。
このように自分のお金がどのように役にたっているのかが分かるだけでも寄付は爆発的に増加すると私は考えます。
何故なら「人の役に立つ」ことを皆が求めているからです。

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野町 直弘

株式会社クニエ プリンシパル

NTTデータグループのコンサルティング会社である株式会社クニエの調達購買改革コンサルタント。 調達・購買分野に特化したコンサルティングを提供している株式会社アジルアソシエイツの元代表。 自身も自動車会社、外資系金融機関の調達・購買を経験し、複数のコンサルティング会社を経由しており、購買実務経験のあるプロフェッショナルがサービス提供を行います。

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