エシカル消費がデフレを救うか

2010.12.13

営業・マーケティング

エシカル消費がデフレを救うか

猪口 真
株式会社パトス 代表取締役

「エシカル(ethical)」とは、「倫理的」「道徳的」という意味。倫理的、道徳的な消費は「正義」ブームにも乗っかって、ムーブメントを起こすだろうか。

エシカル消費という言葉を耳にするようになってきた。
「エシカル(ethical)」とは、「倫理的」「道徳的」という意味だが、エシカル消費となると、倫理的に正しい消費ということになる。エシカル消費の厳密な定義は専門家に任せるとして、広い意味で捉えれば、カーボンオフセットやリサイクルなど地球環境保全に役立つ商品、貧困国の不平等さを改善するようなフェアトレード商品、また、途上国への寄付や支援付の商品など、倫理的、道義的に正しいことが含まれている商品を購入する、あるいは消費することとなる。

つまりこのエシカル消費は、デフレ商品と真逆コンセプトの商品であり、消費スタイルと言えるのだが、果たして冷え切ってしまった消費活動を刺激するような大きなムーブメントになるのだろうか。

日本ではまだまだなじみがないが、イギリスあたりでは数年前からかなりの取り上げられかたをされていたらしい。
幸い、ロハスのような明らかな(バズ的な)マーケティング用語としての概念ではなく、人が持つ本質的な部分を表す概念だけに、しっかりと根づく可能性は十分にある。
ロハスやエコロジーが地球や環境という直接的なレスポンスが難しいコンセプトであったのに対し、エシカル消費は、明快で分かりやすいコンセプトで、直接的な効果もわかりやすい。そして何よりも商品、消費に「大儀」が存在する。

そして、このところの消費行動との関連がある。昨今のマーケティングの主軸になっている、商品の持つストーリー、ものがたりを重視する流れに加え、サンドラ教授が巻き起こした「正義ブーム(?)も拍車をかけている。

また、商品・サービスの提供側にしても、堂々とCSRをビジネスに結びつけることができる。ここにきてどちらかと言うとコストセンターとして捉えられ、しかも不景気の影響によって萎み、担当者も社内で小さくなってしまっていたCSRの動きを、堂々とベネフィットセンターとして行うことができる。しかもブランディング効果もある。

実際に企業も明らかな「エシカル的」商品を打ち出してきている。
代表的なものは、ブルガリの「ブルガリ セーブ・ザ・チルドレン リング」だろう。内側に、赤いセーブ・ザ・チルドレンのロゴが彫られ、全国のブルガリショップとオンラインショップ(米国/日本のみで展開)で販売中だ。売価の44,100円のうち、8400円が寄付される。また、この商品以外にも、チャリティイベントなどを通して、740万ドルを募ることを目指している。

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