人が人を評価するということは非常に難しいことです。業績を評価して報酬を決めるというだけではない、3つの機能を理解して、手間隙を惜しまず取組み続ける必要があると思っています。
見えにくく、評価しにくいことから、これを「シンプル化する」という方向に持っていく場合がありますが、これは、私は間違いであると思っています。
人事制度全体の仕組みは、シンプルに分かりやすくするべきなのですが、こと「何を評価するか」については、安易にシンプルにすべきではないのです。何を評価するかをシンプルにすることは「社員一人ひとりを丁寧に見てあげる」ことの放棄ということに確実につながります。このあたりは実に難しいポイントです。評価者が評価しやすいようにと、便宜を考えてわかりやすくシンプルにしたつもりでいても、評価者は「自分は社員のこの部分だけ評価すればいいんだ」という意識に次第になってきて、社員への見方が乱暴なマネジャーを増やす結果になってしまいます。
結果としての業績も、将来の業績につながる動きも、他の人の支援の動きも、さらに貢献度を上げるための成長と変革への取組みも、明快にできないことで諦めるのではなく、「多少曖昧でもいいからそれらに目を向けて、きちんと認知しようとしている」ということが大事だと思うのです。
株式会社マングローブ
今野 誠一
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今野 誠一
株式会社マングローブ 代表取締役社長
組織変革及びその担い手となる管理職の人材開発を強みとする「組織人事コンサルティング会社」を経営。 設立以来15年、組織変革コンサルタント、ファシリテーターとしてこれまでに約600社の組織変革に携わっている。
