「40代女子」:絶賛すべき新刊雑誌GLOWのキャッチフレーズ

2010.10.30

営業・マーケティング

「40代女子」:絶賛すべき新刊雑誌GLOWのキャッチフレーズ

金森 努
有限会社金森マーケティング事務所 取締役

 10月28日、出版不況といわれる中、女性ファッション雑誌では向かうところ敵なしの「宝島社」から、40代女性向け雑誌が創刊された。『GLOW』。通勤電車の車内吊りや新聞広告を見た人も多いだろう。雑誌のタイトルに添えられているキャッチフレーズは「ツヤっと輝く。40代女子力!」。広告のキャッチコピーは、「アラフォーって呼ばないで。私たちは、40代女子です。」だ。

宝島社『GLOW』 http://tkj.jp/glow/2010Dec/

 巷やネット上では雑誌の内容以前に、「40代女子」という言葉にビビッドに反応した話題や議論が盛り上がっている。そこで今回は、「どうよ?」と考察してみたい。

 結論を先に提示すると、「40代女子」という表現はすばらしい。絶賛に値する。
但し、筆者が言わんとするところは、新刊雑誌『GLOW』のキャッチフレーズとしての用い方においてである。

 生物学的な「霊長類ヒト科ヒト目の雌」を表す日本語は「女性」である。他の表現としては「女」「女子」があるが、限定的には、前者は「成年女子。成熟して性的特徴があらわれた女性」を表し、後者は「女の子供。女児」を表す(共に広辞苑第6版)。つまり、『GLOW』のキャッチフレーズに関しては、日本語の本来的な意義と年代のギャップが論点となっているのである。

 女性を何らかの属性に加えて別の単語で表現する例は、「森にいそうな女の子」をイメージさせる、ゆるく雰囲気のあるものを好む「森ガール」というファッションやライフスタイルを表す言葉が有名になった。その言葉から対比的に派生したのが、「山ガール」だ。「森ガール」は実際には森には行かないが、トレッキングや登山をファッショナブルに行う女性を「山ガール」と称して、女性登山人口の増加を関連業界が需要促進のために盛り上げている。
 「女子」の語源をひもといてみると諸説あるが、マンガ、後にテレビドラマにもなった「ホタルノヒカリ」に求めることができる。マンガの連載は2004年から2009年まで。テレビドラマは2部に分かれ2007年と2010年の放映だ。ドラマでは綾瀬はるかが演じた同作品の主人公・干物女こと、雨宮蛍は、20代でありながら恋愛を放棄し、自宅でジャージ姿でビールを飲むことをこよなく愛する生活を送る。対照的に誰もが憧れるような女性として描かれている登場人物・三枝優華が「ステキ女子」と表現されている。作品における三枝優華の年齢設定は26歳である。

 広告のキャッチフレーズで「アラフォーと呼ばないで。」と述べられている「アラフォー」は、そもそもが「アラサー」からの派生語である。「Around 30」。「2005年11月に創刊した女性雑誌『GISELe』(ジゼル・主婦の友社)が使い始めたのが始まりといわれる」とWikipediaに記載されているが、定義は英語の意味の「30歳前後」より少し幅広く「25歳以上34歳まで」であるとされている。前出「ホタルノヒカリ」のステキ女子・三枝優華はアラサーであるわけだ。
 「アラフォー」は2008年に放映された、天海祐希主演のテレビドラマ「・Around40 〜注文の多いオンナたち〜」でタイトルに用いられ、ユーキャン新語・流行語大賞にて年間大賞となって定着した。35歳~44歳までをあらわす。

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金森 努

有限会社金森マーケティング事務所 取締役

コンサルタントと講師業の二足のわらじを履く立場を活かし、「現場で起きていること」を見抜き、それをわかりやすい「フレームワーク」で読み解いていきます。このサイトでは、顧客者視点のマーケティングを軸足に、世の中の様々な事象を切り取りるコラムを執筆していきます。

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