売れすぎアイス「ザクリッチ」の「桃ラー」との相似形

2010.04.13

営業・マーケティング

売れすぎアイス「ザクリッチ」の「桃ラー」との相似形

金森 努
有限会社金森マーケティング事務所 取締役

 売れすぎて生産が追いつかず、発売後わずか2週間で一時販売休止という未曾有の事態が発生したロッテのアイス「ザクリッチ」。その流行のワケを考えると、食の新しいトレンドがチラリと見えてくる。

 「ザクリッチ」は薄型三角形コーンの内側をパフ入りチョコレートでコーティングした、どこを食べても「ザクザク食感」が楽しめる「コーンアイスの常識を覆す次世代コーンアイス」だという。CMはタレントのアッキーナこと、南明奈が「ザクリッチ」をかたどった着ぐるみを着用。ザクザクとかじられるたびに肌が露出していく、ちょっとセクシーな表現である。

 ははぁ、アッキーナの色香に迷った男どもがつられて買って大人気なのか?…と思って、Blogを調べてみる。www.goo.ne.jpの「ブログ検索」で、約1,000件がヒットして、「売り切れ」「販売休止」などの話題が目に付く。ザクリッチの話題を取り上げているBlogは73%が女性のようだ。さらに詳細な「評判検索」を見ると、20代女性が約40%、10代女性が28%、20代男性が約10%だ。話題としては83%がポジティブな書き込みをしており、<ザクザク 美味しかった 良い 美味しい~ 美味しい 捨てがたい 嬉しい サクサク感 オススメ おいしいよ>といったキーワードが抽出される。書き込みを詳細に見ると、CMに対して「アッキーナが芸人みたい」とユーモラスさに注目が集まる一方、「ザクザクおいしそう」とアッキーナ関係なしに商品に注目が集まっていることもわかる。

 「次世代コーンアイス」という商品コンセプトの要は、商品名にもなっている「ザクザク食感」だが、正にそれが消費者のツボにはまってCMで一気に火が付いたという構図だ。
 しかし、消費者は、なぜにそんなにツボにはまったのだろうか。

 ものごとには「反動」や「反作用」というものがある。恐らく、流行においてもそうだ。
 ここ数年、食のキーワード、特に食感に関しては「とろける」「とろとろ」が顕著だった。ジュースにアイス、ケーキに豆腐、コロッケやカレーに至るまで、片っ端からとろけている。そのトレンドは筆者も以前、Blogにてレポートしたとおりだ。
 <「とろける」食感大流行のナゾにせまる?!>http://tinyurl.com/y7ru9w5
 確かに「とろとろ」は咀嚼能力の低下した現代人のニーズにマッチしているし、陰鬱な世の中において癒しを与えてもくれる。しかし、そろそろ刺激が欲しくなってくる頃ではないか。そんな環境下での「ザクザク人気」なのではないだろうか。

 Blogの書き込みにもう少し注目してみよう。
 書き込みのキーワードから「兆し」をつかむ、その名もkizasi.jpを見ると、発売開始後から急速に「ザクリッチ」のキーワードが頻出し、販売休止で一気にピークを迎えていることがわかる。新しいエントリーでは「買えなかった」などのキーワードが目立つが、販売休止前は「ざくざく」といった食感が並んでいる。

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金森 努

有限会社金森マーケティング事務所 取締役

コンサルタントと講師業の二足のわらじを履く立場を活かし、「現場で起きていること」を見抜き、それをわかりやすい「フレームワーク」で読み解いていきます。このサイトでは、顧客者視点のマーケティングを軸足に、世の中の様々な事象を切り取りるコラムを執筆していきます。

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