「衰退期」から返り咲け!カラオケボックスの挑戦

2009.12.05

営業・マーケティング

「衰退期」から返り咲け!カラオケボックスの挑戦

金森 努
有限会社金森マーケティング事務所 取締役

 成熟期~衰退期の商品・サービスをかかえて悩んでいる人も多いだろう。もう一度盛り返そうとしたら、まず何を考えればいいのか。

 日経MJ12月4日。3面と17面にカラオケルームのシダックスの記事が掲載された。
 一つは犬を同伴して入店できる「ワンだふるルーム」。既にシダックス全店の3分の1にあたる100店舗で導入されているという。もう一つが札幌市内にオープンした「Bar Room 101」という1回にバーを併設した新業態店である。

 カラオケボックスの発祥は<1985年のことである。第一号店は貨物用のコンテナボックスを改造したものを岡山県内の郊外の幹線道路沿いに設置したものであった。>とWikipediaにある。以来20年以上が経過した。少しデータが古いが、2007年度の市場規模は4270億円で10年前比35%低下であるという。施設でみれば、ルーム数も129,400室と同10年前比8割の水準である。(全国カラオケ事業者協会)市場は成熟期を過ぎ衰退傾向が顕著だ。
 ほんの少し明るい傾向もある。同、全国カラオケ事業者協会の発表では2008年のルームの数は、2008年3月末で約128,600ルームと減少率が緩和されたという。それは、業界各社の努力のたまものだといえるだろう。

 昨年あたりから「歌わないカラオケボックスの利用のされ方」がメディアで何度か取り上げられている。
 平日の昼間。場所はオフィス街にほど近い店舗。ある部屋では、何と、会議やプレゼンが行われている。今時の映像を映す液晶画面には、PCの入力端子が付いている。結構画面が大きいため、プレゼンにうってつけだ。飲み物を個室に持ってきてくれるサービスも便利だ。
 ベッドタウンの店舗、平日の昼下がり。ある部屋では若い主婦グループがランチを取りながら歌わずに談笑している。連れてきているこどもは大はしゃぎで騒いでいる。黎明期のカラオケボックスには乾き物のフードしかなかったが、昨今のカラオケボックスはファミレス並のメニューが揃う。個室・防音なので子供が騒いでも安心だ。
 日曜の昼間。楽器を持ち込んで練習をしているおやじバンドの面々。カラオケマシンだけでなく、音楽用のパワーアンプが設置されている。

 そして今回の「犬同伴」。約9割が昼間の利用で<カラオケをしないで、おしゃべりだけを楽しんで帰るグループも目立つ>(日経MJ)という。ペット談義に花が咲いているわけだ。
 「バー併設」の特徴は<カラオケ(ルーム)では提供しないメニューを用意><バーテンダーが常駐するほか、ダーツも楽しめる>(同)という。カラオケと別会計のため単独利用も可とのことだが、やはりバー施設でひとしきり楽しんでもらって、二次会ノリりでカラオケ利用を見込んでいると考えられる。

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金森 努

有限会社金森マーケティング事務所 取締役

コンサルタントと講師業の二足のわらじを履く立場を活かし、「現場で起きていること」を見抜き、それをわかりやすい「フレームワーク」で読み解いていきます。このサイトでは、顧客者視点のマーケティングを軸足に、世の中の様々な事象を切り取りるコラムを執筆していきます。

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