若手社員のリテンション

2007.08.22

組織・人材

若手社員のリテンション

増田 崇行
株式会社クエストコンサルティング 代表取締役

新入社員の転職志向が高まっているという。 リテンションとは、優秀な社員を囲い込み、引き留めること。 キャリア開発支援の観点から若手社員のリテンション(引き留め策)の糸口を探る。

企業が従業員に対して「自律的なキャリア形成」を求めるようになって10年以上が経過している。

人材マネジメントのテーマが、人材を動機づけ、引き留めること(リテンション)にシフトするなかで、従業員のキャリア開発を支援する施策のポイントは何か?

外部の研修講師、コンサルタントとして関わる視点から考えてみたい。

3~4年次社員向けキャリア研修の現場から

「ありがとうございました。おかげで危うい転職をせずに済みました」

これは、研修受講者の方からいただいたメッセージである。
社外講師としてキャリア研修に臨むと、研修場面の他に休憩時間、懇親会などの機会に相談しにくる受講者は多い。
研修であると同時に、優秀な若手社員を囲い込み、引き留める場でもあるのだ。

企業の成り立ち、人材マネジメントポリシー、組織風土、業種、職種特性など、さまざまな変数があるものの、企業が実施するキャリア研修に参加する3~4年次前後の若手社員には、以下のような傾向が見受けられる。

・自分の仕事はしっかりこなしつつも、確固たる自分の強みを見出せず、自分のやりたいことがはっきりしていない。

・同時に将来「このままでいいのか」という漠然とした不安を抱えている。

これまで複数の企業で実施した受講者アンケートからは、以下の意識が浮かび上がってくる。

「自分のこれからのキャリアには、大変関心を持っている」

「これからのキャリアを、より充実したものにしたいと強く思う。」

「充実したキャリアになるかどうかは、自分の意志と責任によると思う。」

「これからのキャリアを通してさらに自分を伸ばして高めていきたい」

というように、自律的キャリア意識は高く、自己成長意欲が高いことがうかがえる。

一方で、
「これからのキャリアで何を目標とすべきか、わからない。 」

「自分が望むキャリアを送るために、具体的な計画を立てられていない」

という問題意識も高く、自分の今後の姿を描ききれず、具体的なキャリア形成行動に結びついていない様子がうかがえる。

このような状況を踏まえ、外部の研修講師としては、以下のようなメッセージを伝えるようにしている。

・まずは現在の仕事でしっかりとした実績を作って、自分の基盤となる強みの種を見つけること

・自分のキャリア形成に対して「焦ることの無意味さ」に気づき、現状で表面的な変化を求めるよりも「キャリアの伸びしろ」を拡大させる

・そのためにも、現状で周囲にインパクトのある成果を出すことが、信頼の輪を広げ将来に向けた基盤を作ることになること

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増田 崇行

増田 崇行

株式会社クエストコンサルティング 代表取締役

2006年5月に株式会社クエストコンサルティングを設立しました。 組織人事領域におけるプロデューサーとして、クリエーターとのコラボレーションによりユニークなサービス、ビジネスを開花させてきました。今後も「Quest for the Human Brightness」をコンセプトとして、インパクトのあるサービスを開発しご提供することで、人と組織の本質的価値の向上に貢献できたらと考えています。

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