ロッテリアの「さらに一歩」とミスドの「次の一手」

2009.06.12

営業・マーケティング

ロッテリアの「さらに一歩」とミスドの「次の一手」

金森 努
有限会社金森マーケティング事務所 取締役

低価格路線をひた走るロッテリアがさらに大幅値下げを敢行。その行き着く先には何があるのか。また、ミスタードーナツの新商品の意味するものは何なのか。

日経MJ5月27日が伝えた<ロッテリア 低価格品で巻き返し 一部バーガー50円引き 100・150円飲料も拡充>という記事も記憶に新しいうちに、ロッテリアはさらなる値下げを展開する。
<ロッテリアが都内限定で“昼メニュー”を大幅値下げ>
http://news.walkerplus.com/2009/0610/12/

<マクドナルドの「MPower スペシャルランチセット」と同じくランチタイムを狙った割引>を都内限定21店舗で約1ヶ月間平日のランチタイムに展開するという。

筆者は以前の記事「したたかなロッテリアのフォロアー戦略?」で「ロッテリアはハンバーガー業界でのフォロアーのポジションを選択した」と推察した。
天才仏料理シェフ・嶋原博氏を招いて「絶品チーズバーガー」を発売。売上げに大きく貢献したものの、マクドナルドの攻勢で失速。20年前のマクドナルドの「390(サンキュー)セット」に対抗した「380(サンパチ)トリオ」が業界リーダーの力の前に敗れ去った轍を踏んだわけだ。

もはやチャレンジャーのポジションをあきらめ、フォロアーのポジションに甘んじる。それも、マクドナルドという強力なコストリーダーが君臨している業界においては致し方ない。モスバーガーをはじめ、他の企業はチャレンジよりも独自性を構築してニッチャーとしての独自の生存領域確保に躍起である。それとも一線を画したフォロアーという選択も悪いことではないのだ。

今回の展開は「MPower スペシャルランチセット」へのチャレンジとも映るがそうではない。マクドナルドのセットよりもほんの少し低価格に設定したのは、ランチ予算を圧縮せざるを得なくなって、マクドナルドからの流出した顧客を拾い上げるフォロアーらしい戦略だといえる。リーダーが作った市場の中で、一段階レベルを落としてひたすら生き残りを図るのがフォロアーであるのだから。

しかし、ひたすら低価格化だけでは収益的に生き残るのは難しい。新たな付加価値商品で単価アップを狙う動きもある。それがミスタードーナツだろう。
<ミスド初のイートイン限定ドーナツ「デコド」>
http://news.livedoor.com/article/detail/4194728/

<いつものドーナツに店舗でしか味わえないデコレーションをプラスした「デコド」を、6月10日より全国販売する>として、例えば<メープルハニーディップ」は、メープルソースをかけて温めたハニーディップにホイップクリームを添えた>というような商品を展開するという。価格は189円。高単価の部類に属するだろう。

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金森 努

有限会社金森マーケティング事務所 取締役

コンサルタントと講師業の二足のわらじを履く立場を活かし、「現場で起きていること」を見抜き、それをわかりやすい「フレームワーク」で読み解いていきます。このサイトでは、顧客者視点のマーケティングを軸足に、世の中の様々な事象を切り取りるコラムを執筆していきます。

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