リーダーシップの根源性を高める重要性

2007.08.07

経営・マネジメント

リーダーシップの根源性を高める重要性

槇本 健吾
株式会社インサイト・コンサルティング 常務取締役 COO(最高業務執行責任者)

マクロな視点からリーダーに、なぜ今、根源性が求められるのかを考えてみたい。先月の参院選は、国民全体の視点が短期的になってきていることを如実に示すものとして興味深い。そこには、「真の成長を待てない」時代と人々の姿が投影されているように感じる。他のメディアに寄稿して反響が大きかった記事をリーダーシップの視点から眺めて再考してみる。

しかも周囲を海に囲まれている日本は、資源国となる素晴らしい条件があると言え
ます。
更に、海水淡水化プラント技術も持ち合わせています。

もし多くの有識者が指摘するように水資源の枯渇が起きるとすれば、日本から
世界各国に輸出する有力な資源ともなることでしょう。

高齢者問題などでも、日本は世界における課題先進性で飛びぬけていますから、
困難な問題ではありますが、高齢者に重心がかかる人口構成で、どのような、
有効な施策(解決策)ができるかを提示できる、またとないポジションにあります。

自助コミュニティや、高齢者タウンの展開、高齢者でも現役産業人として希望する
まで労働提供できる環境作りなど、元気で、意欲的な高齢者が、様々な貢献を、
社会のみならず、産業界でもできる取り組みなどが今後期待されるところです。

確かに、民主党が選挙公約しているような、子供一人26000円の児童手当など
は、子供のいる家庭にとっては魅力的に映るかもしれませんが、当面の魅力性と
将来の魅力性のバランス感覚は、より重要だと感じます。

企業の経営戦略の賞味期限が2.5年と言われる中、個人も社会も近視眼的な
見方のリスクに意識的に敏感になることによりバランスの取れた姿勢を取ること
ができるのだと思います。

根源的な力、つまりプリミティブ力は全体俯瞰のためのある程度の時間が必要です。商品(製品)ライフサイクルやサービスライフサイクルが短期化することにより根源的な力を養う時間が奪われてしまうことが、何よりも残念なことです。

根本的に解決すべき問題は、根源的なことを考える力があって初めてアプローチできます。短期的にインパクトのある問題の解決ばかり焦ると、本当の解決すべき問題を見失うことになるのです。
その危険(リスク)に気づくこと、そして、敢えて困難な根本的解決に挑むことを脳裏に描きつつ、短期的問題の解決に当たることがリーダーにとって最も大切な問題解決アプローチとなるのです。

さて、次回は、いよいよ、多様性をマネジメントする場を、企業内に如何に見出しリーダーシップ育成に繋げるかを述べてみたいと思います。

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槇本 健吾

株式会社インサイト・コンサルティング 常務取締役 COO(最高業務執行責任者)

個人と組織の成長を実現するために、真に効果的な人材育成のあり方を追求しています。国際競争力を併せ持つ能力開発を志ます。そのためには多様性を強みに昇華させることが肝要と心得ます。

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