星座を描こう!

2009.04.16

仕事術

星座を描こう!

泉本 行志
株式会社アウトブレイン 代表取締役

情報・知識を単に整理しただけでは、ほとんど価値にはならない時代になっています。専門知識、業務知識をいくら重ねても、それだけで生き残るのは難しいのかもしれません。

昔、コンサルティング会社に入社したばかりの頃、調査した情報を、単にマーケティングのお決まりのフレームワークで整理してレポートを書き、上司から「君はマーケティング辞典でも作るつもり?」と嫌味を言われたことがあります。 

単なる情報の整理だけでは、まったく価値がない。そんなことも理解せず、その時は事実を分かりやすく整理して見せることが仕事と勘違いしていました。 本来、収集した事実から推論して、戦略的に意味があることを提示するよう期待されていたのに対し、私は単に事実を分類し整理したに過ぎず、当然のごとくご指導を頂いてしまったわけです。

ここで、情報から意味を見出そうと、集められた全ての情報を相手にしてはキリがありません。せっかく収集した情報だからと、できるだけ多くを盛り込んで考えようとすると何も見えなくなる危険性があります。たとえば、企業研修などで使われるケーススタディーでも、ケースに書かれているすべての情報を加味して結論を考え出そうとして苦労する人が結構います。 情報の全てを相手にせず、意味を自ら描きながら、情報を取捨選択する必要があります。

夜空に無数に散在する星の位置から、私たちは「星座」という意味づけをします。情報から意味を見出す時も、この星座を描くがごとく、散在する情報の中から意味を描き出します。これは、全て意識的に行うより、意識より下のレベルで行われる自然な処理に委ねる感覚に近いかもしれません。自分は何を知りたいか、問題意識を先鋭にすることで、必要な情報から飛び込んでくることを期待する感覚です。 そうすると、飛び込んでくる情報たちが、互いに意味を成すように繋がって見えてくることがあります。これを、心理学用語では「コンステレーション」といいます。情報の中から、何かが星座を描くようにまとまって意味を形成するのを感じ取ります。そこから、より意識的に情報を整えて意味合いを考えていきます。

これからは、知識だけではなく、溢れる情報の中から、意味を読み取る力、「コンステレーション」を感じる力がより必要になるのではないでしょうか。 情報に溺れないよう、星座を描くことを意識してみましょう。

◆関連記事:
「知識で勝負しない力」
「百科事典は要らない」(外部リンク)

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