フィールグッド・マーケティング

2009.04.13

営業・マーケティング

フィールグッド・マーケティング

松尾 順
有限会社シャープマインド マーケティング・プロデューサー

企業の「社会的責任」が ますます重視されるようになってきた昨今、 メインの事業活動である、 「マーケティング活動」(商品開発~広告宣伝~販売) の中に「社会的意義の高い要素」を組み込む動きが 増えていますね。

最近大きな関心を集めたものとしては、
ミネラルウォーターのボルヴィックが日本では
2008年に実施した

『1L for 10Lプログラム』

が挙げられます。

これは、飲料水不足に苦しむアフリカの人々の救援と、
アフリカの水と衛生に関する問題に対する関心と理解を
高めることを目的としていました。

具体的には、
消費者が購入したボルヴィック1リットル当たり、
10リットル相当の安全な飲料水を生み出せるように、
井戸掘りなどの現地活動を支援するというもの。

ボルヴィックのWebサイトを見ると、
2008年の同プログラムによって
アフリカのマリ共和国に生まれる飲料水は
11億リットル強。

これにより、マリ共和国の子どもたちとコミュニティ、
20,000人以上へ、清潔で安全な水が10年間にわたり
供給されるのだそうです。

ミネラルウォーターにも、
たくさんの競合製品がありますよね。

もし、特にこだわりがなければ、安全な水が飲めずに
苦しんでいるアフリカの人たち助けることにいくばくか
貢献できる

「ボルヴィック」

を積極的に選んだ消費者が多かったのではないかと
思います。

なぜ、積極的に選んだのでしょうか?

それは、端的に言えば、
そうすることが

「気持ちよい」(Feel Good)

からですね。

言い換えると、

「いいことしてる感」

があるからです。

さて、ボルヴィックの場合、いわゆる

「途上国支援」

をマーケティングに組み込んだわけですが、
それ以外にも、

・環境保護(リサイクリング、カーボンオフセット等)
・絶滅危惧種保護
・フェアトレード(公平貿易)
・里山再生
 

など、さまざまな社会貢献の方法が、
企業のマーケティング活動に組み込まれるように
なっています。

こうした施策は以前から、

CRM:Cause-Related Marketing
~コーズ・リレーテッド・マーケティング~
(大義名分を掲げたマーケティング)

と呼ばれてきましたが、もはや誰でも知ってる

CRM:Customer Relationship Management)

と違って、このもうひとつの「CRM」は、
あまり認知されていない状況だと言えます。

おそらくその理由は、

‘Cause’

という英単語になじみがなく、
日本語に訳しにくかったことがあるでしょうね。

また、そもそも社会貢献活動を一体化させた
マーケティングが大きなトレンドとなってきたのは
この数年だということもあるかと思います。

先ほど、消費者がボルヴィックを
積極的に選択したのは、そうすることが

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松尾 順

有限会社シャープマインド マーケティング・プロデューサー

これからは、顧客心理の的確な分析・解釈がビジネス成功の鍵を握る。 こう考えて、心理学とマーケティングの融合を目指す「マインドリーディング」を提唱しています。

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