『俺はまだ本気出してないだけ』と思っているビジネスマンへ。

2009.01.27

ライフ・ソーシャル

『俺はまだ本気出してないだけ』と思っているビジネスマンへ。

中村 修治
有限会社ペーパーカンパニー 株式会社キナックスホールディングス 代表取締役

「このマンガがすごい!2009」が先月発売された。そのオトコ編ランキングに並んだ漫画から、とてもお薦めしたいものがある。 漫画好きと自称する麻生太郎首相にも、ぜひ読んでもらいたい。これを読んでから、ぜひニート対策を練ってもらいたい。

「本気」じゃない「自分探し」は、巨大な煩悩であり。
「ナンバーワンよりオンリーワン」は、その煩悩遂行の呪文であり。
「俺はまだ本気出してないだけ」は、一番の逃げ道なのだ。

みうらじゅん氏は、中田英寿の引退にあたって使った言葉「新たな自分探しの旅」に対して週刊プレイボーイ誌上で次のようにコメントしている。
「中田さんみたいにそれなりに道を極めた人がリセットするから『自分探し』っていうのは意味があるんであって、我々一般人は自分という巨大な煩悩をいかに消していくかを考えた方がいいんじゃないかな。要するに『自分なくし』だよね」

ゆるーい決意と煩悩のままに、あれこれ道を探しても、結局何も見つからない。しかし、その残念な状況を許容してくれる社会や共同体がある。そこに、極小の向上心を抱えたニートは生まれる。
そのニートに対して正しい説教ができるのは、「自分探し」は、結局、『自分なくし』だったんだよなぁと言えるかっこ良くてダメな大人である。究極の「自分探し」をしているような政治家の作ったレールの上に、ニート達が乗ってくるわけがない。

本当に「本気」になれるヒトの、「俺はまだ本気出してないだけ」は、耐え難い孤独のうちの心の叫びだ。そんな言葉に、何かの連帯感を感じた時点で、それは「本気」ではない。『俺はまだ本気出してないだけ』ってタイトルに惹かれた時点で、貴方は、たぶん「自分なくし」を始めた方がよい。
そして、ニートを正しく説教できるようなかっこ良くてダメな大人になることをお薦めする。
なので、・・・・かく言う私は、率先して「自分なくしの旅」に出ることにする。

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中村 修治

有限会社ペーパーカンパニー 株式会社キナックスホールディングス 代表取締役

昭和30年代後半、近江商人発祥の地で産まれる。立命館大学経済学部を卒業後、大手プロダクションへ入社。1994年に、企画会社ペーパーカンパニーを設立する。 その後、年間150本近い企画書を夜な夜な書く生活を続けるうちに覚醒。たくさんの広告代理店やたくさんの企業の皆様と酔狂な関係を築き、皆様のお陰を持ちまして、現在に至る。そんな「全身企画屋」である。

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