「共通言語」を生み出すCRMブランディング

2008.12.17

営業・マーケティング

「共通言語」を生み出すCRMブランディング

原 一真

より良いコミュニケーション戦略を構築するために、CRMやブランディングとどのように取り組むべきか。「共通言語」という考え方から、コミュニケーション戦略のあり方を探ります。

コミュニケーションは伝わらない。

コミュニケーション戦略というものに取り組むとき、私たちが陥りやすい間違いがあります。
それは、コミュニケーションは「伝わるもの」だと言う、何の根拠もない思い込みを前提にしていることです。送り手側には「伝えたい」という心理が根底にありますから、コミュニケーションは「伝わるもの」と思ったほうが、情報の送り手として責任を果した気分になれて良いのでしょうが、しかし残念ながら、コミュニケーションは「伝わらない」ことを前提とすべきなのです。その理由は、非常に単純です。なぜなら、

「あなたは私ではない」からです。

長年連れ添った夫婦でさえ、分かり合えないことはたくさんあると言います。まして、ビジネスや購買行動と言う限られた場面の、限られた接触回数の中で、しかも「他人同士」が分かり合えることのほうが、むしろ不自然と考えるべきではないでしょうか。
「売る」「買う」という現象的な側面だけを捉えれば売買の行為はスムーズに見えても、そこに「なぜ売れたのか」「なぜ買ったのか」という心理的な疑問を差し挟んだ途端、答えはたちまち見えなくなってしまいます。
悲観論でこう述べているわけではありませんし、コミュニケーションの可能性を否定しているわけでもありません。分かり合えないからこそ、分かり合うための手順をきちんと構築することが重要ですし、それを構築できた企業だけが、「伝えた成果=利益」を手に入れることができるということなのです。

派手なテレビCMなどのマス・メディアを多用した「声の大きさ」が勝敗を分けた時代は、もう過去の話です。連日のように景気の低迷や市場の危機が報道され、混迷の度が深まる一方の現在、「売りにくさ=伝わりにくさ」をきちんと把握し、良好な関係に裏打ちされた固定客を育て、きちんと効果検証をすることのできるコミュニケーション戦略が求められています。
タレント依存型の安易な集客プロモーション(タレント戦略を否定するものではありません)や瞬間風速型のキャンペーンに頼って体力を使い果たし疲弊するのではなく、「分からないこと」を前提にじっくりと腰をすえて「分かり合うための仕組み」を構築し、確実に前進する「勇気のある遠回り」が、これからのコミュニケーション戦略の基本になるように思います。

「顧客データ」という言葉。

私たちは普段、日本語を使って意思や感情の疎通を図っています。しかし、貿易関係や金融関係など海外とのやり取りを中心とする職場では、公用語が英語という会社も珍しくありません。その方が効率的だからです。
つまり、言葉は、「目的に応じて姿を変える」ということです。
では、目的に合った言語を用いれば全てが上手く運ぶかと言うと、もちろんそのようなことはありません。残念ながら、言葉がいかに不安定で不十分なものかということは、「会議の生産性(の低さ)」がしばしば問題視されることからも明らかです。
では、どのようにすれば、この「言葉の不十分さ」を解決できるのでしょう。

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