「ペプシホワイト」と「クラシックデザイン」の戦略ポジション

2008.10.27

営業・マーケティング

「ペプシホワイト」と「クラシックデザイン」の戦略ポジション

金森 努
有限会社金森マーケティング事務所 取締役

10月21日から「ペプシホワイト」が発売になった。6月10日に発売された「ブルーハワイ」に続く、今年2度目の期間限定品だ。さらに、自動販売機限定で静かに人気が高まっているのがダイドードリンコの「ペプシコーラ クラシックデザイン」だ。コーラ業界におけるこれらの商品の戦略を考察してみる。

上記メーカーの商品紹介サイトによれば<1960年代にアメリカのペプシコーラで使用されていたロゴマークを現代に復刻した復刻版ペプシコーラ><ダイドードリンコの自動販売機のみで購入できる限定商品>だという。クラッシックの名に恥じることにない、たっぷり砂糖とカフェインが使われているであろう、どっしりとした味わいで、2007年から発売されて以来、静かにブームを呼んでいる。
ダイドードリンコが使用できるのはこのクラッシックの商標のみであり、製品自体もサントリーがOEMで製造し、ダイドードリンコに供給しているというのが実態だ。

しかし、全く広告などに費用をかけない。販路も大きく広げない。ひたすら上位ポジションのプレイヤーの後をついて行き、しっかり稼ぐのは、「フォロアー」のポジションとして実に正しい戦略をとっていると言える。

商品戦略は、このようなポジションに応じた戦い方の類型だけで語れるほど単純ではないが、こうした定石を理解しておくと、消費者としてもメーカーの狙いがなんとなくわかり、より興味を持てるようになるだろう。

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金森 努

有限会社金森マーケティング事務所 取締役

コンサルタントと講師業の二足のわらじを履く立場を活かし、「現場で起きていること」を見抜き、それをわかりやすい「フレームワーク」で読み解いていきます。このサイトでは、顧客者視点のマーケティングを軸足に、世の中の様々な事象を切り取りるコラムを執筆していきます。

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