氏家幹人『サムライとヤクザ――「男」の来た道』(ちくま新書)を読む。
国語力的に「ほう!」と思った箇所も紹介しておきましょう。
江戸時代の武士の気配り術(というか、無益な争いを避けるための心得)として、以下のようなことがあったそうです。
《(諸大名のお供や奉公人で)混み合う「下乗」から先では、人を除ける際にも注意が必要だ。手の表(掌)で押すと「突」になり、手の裏(甲)で払うと「除る」になる。表と裏では大違い。手のひらで突くと相手を刺激して喧嘩の原因になるが、手の裏でなら少々強く当てても許されるだろう。》(p141~142)
なるほどなるほど、確かにね。
混んだ電車とかで「ちょっとスイマセン」と降りるときも、手のひらで人を押すよりも、手の甲で押すほうが、「スイマセン」感が出ますよね。
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