目隠しテスト・マーケット

2008.09.17

営業・マーケティング

目隠しテスト・マーケット

原 一真

市場の効率化が生み出したとも言える「偽装問題」。どこかで「効率の再定義」が必要なのではないでしょうか。

そろそろビアガーデンも飲み納め(?)ということで、クライアントの
お誘いでもあり、行ってきました。4メーカーのビールが飲める芝生の
ビアガーデン。

で、クライアントへの挨拶を済ませて席についてみると、何やら様子が
違います。テーブルの上にはお馴染みのジョッキではなく、小さな
紙コップがズラリ。しかも「1」から「4」までの数字が大きく
書き込まれています。

「目隠しテストをやります。全部当てた人には豪華賞品を出します!」

某メーカーの「ビール学校」卒業生の私としては「イタダキ!」の話。
乾杯の声もそこそこに、早速グビリ。香り、甘味、苦味、渋味、雑味、
のど越し、etc.
あらゆる感覚を総動員して、メーカー名を箸袋のウラに書き込みました。

結果は、見事、ハズレ・・・・。
当ったのは、判断の「軸」にした1社のみ。

「いやあ、目隠しテストは、やっぱ難しいね。」
「普段、いかに広告やパッケージに影響されているかってことだヨ。」

と、ここで、焼酎(=事故米)の話になりました。

(ビールの安全性云々という文脈ではないので、念のため。)

生活レベルの向上 ≦ 商品数の拡大 ≦ 消費力の拡大 ≦ 
市場規模の拡大 ≦ 競争の激化 ≦ 経営の効率化・高度化 ≦ 
複雑化 ≦ 不透明化

・・・とまあ、こんな話になったのですが、結局、どこの誰が作ったか
分からないものを、私たちは毎日食べているわけで、そこには非常に
曖昧な安全性の保証しかありません。

賞味期限や消費期限というものがあれば、その表示を偽って利益を
上げる企業があり、名産地を名乗ることで高い値付けができれば、
類似した地名を利用して利益を上げる企業があり、本来、食用に
使用できない(安い)米があれば、その複雑な流通ルートで
ロンダリングして利益を上げる企業があります。

しかも、食品業界に詳しい人の話によると、「牛」にせよ、「うなぎ」にせよ、
「米」にせよ、私たちが触れる情報は、「氷山の一角」どころではなく、
その「一角の氷から作ったかき氷のスプーン1口分」ほどらしいのです。

今回の事故米の件であれば、国の倉庫には溢れるほどの米が眠っており、
通常のルートでは捌ききれない米があることは、少し業界に詳しい人間なら
誰でも分かっているとのこと。
そのような情報が一般市民の目や耳に触れるのは、今回のような事件が
起きたときだけであり、その疑心暗鬼がメディアも含めヒステリックな
反応を引き起こす・・・・・。

本当に安心できる食生活を守ろうと思ったら、自分が口にする食品すべての
トレーサビリティを自分自身でやるしかありませんが、そんなことは
現実的には不可能です。

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