東京は異国である

2008.09.12

仕事術

東京は異国である

竹林 篤実
コミュニケーション研究所 代表

「月末になると、原油価格が気になって仕方がないですわ」。四国で外食チェーンを経営するオーナー社長さんの言葉だ。東京にいては実感しづらいが、地方はいま悲惨な状況となっているのだ。

百円パソコンを使えないエリア

5万円パソコンが最近、百円パソコンに変身した。パソコンを買う時に一緒にモバイル通信を申し込めば、通信キャリアが本来のパソコン代との差額を持ってくれる。仕組みは、以前のケータイ販売まったく同じ。すなわちパソコンそのものはタダ同然にしてユーザーを囲い込み、キャリアは2年間かけて通信費で元をとるのだ。

筆者のクライアントが四国にいる。引越しのときに古くなったパソコンを処分してしまい、面倒だからと新しいマシンを買うこともなく、従ってネットにつながる環境も整えていない。

「チェーンといっても、まだ数軒のレベルですから、わざわざインターネットをつなぐ必要を感じないんですよ。ネットがなければ、それはそれでわずらわしくないし」
「でも、それじゃ、こっちが困りますよ。Excelで作った売上分析や販促用ツールのデザインも一々宅急便で送らないといけない。めっちゃ面倒なんですけれど」
「でも、パソコン買ってもそんなに使わないしなあ。もったないじゃない」
「それなら百円パソコンにしたら、どうですか。これなら良いでしょう」
「百円でパソコンが買えるんですか。そんなに安いなら使ってみましょう」

といったやり取りを経て、彼もネットに復帰してくれることになった。と思いきや「やっぱりダメでした」とケータイメールが飛んできた。なにがダメなのかと言えば、あろうことか、四国はイーモバイルのサービスエリアになっていないのだ(厳密にいえば、ごく一部のエリアではカバーされているが、そのエリアはとても狭いために百円パソコンを売ったりしたらクレームでえらいことになる)。

東京で暮らしている人からすれば、イーモバイルがカバーしていないエリアがあるなんて「あり得ねえ」話ではないだろうか。ところが地方にはそんなところが、いくらでもある。

ガソリンとお昼ご飯のトレードオフ

彼がこの4ヶ月ほど何より気にしているのが、原油価格である。といっても先物取り引きに手を染めているわけではない。原油価格の推移によって、毎月月初めからガソリン代が変わる。ガソリン代が上がりそうなら、月末と月初めの数日は仕入を抑えなければならないのだ。

なぜなら、来月からガソリン代が上がるとわかっている月末には、とりあえずみんなガソリンを満タンにしにいくからだ。ということは、そこでいくばくかのお金を使ってしまうわけだ。そのお金はお昼ご飯代とトレードオフの関係にある。だから、ガソリンを入れたらお昼は外食せずにお弁当で済ませなければならない。

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