50億人市場で日本が生き残るには

2008.09.09

仕事術

50億人市場で日本が生き残るには

竹林 篤実
コミュニケーション研究所 代表

面積わずかに4000平方キロメートル、といえば日本のわずかに0.1%。その土地に暮らす人口は120万人しかいない。しかし、この国の一人当たりGDPはいま、日本を追い越そうとしている。

エミレーツ航空の国

今年に入って、もしかしたらエアライン各社の中で中部以西の新聞広告出稿量ナンバーワンではないかと思えるのがエミレーツ。どこの国のエアラインか、おわかりになるだろうか。同社は昨年11月、話題の超大型旅客機エアバス社のA380を一気に11機も発注して注目を集めてもいる。

答は中東のものすごく小さな国・ドバイである。といっても、この国がある場所を正確にいえる人がどれぐらいいることか。サウジアラビアに隣接してペルシア湾岸にある国で、アラブ首長国連邦の一つである。この国がいま、えらいことになっている。

とりあえず来年には世界一高いビル『ブルジュ・ドバイ』が竣工する。ブルジュ・ドバイの最終的な高さは公表されていないが、おそらく800mを超えると予想されている。現在の世界ナンバーワンが台北にある高さ約500mの台北101だから、ブルジュ・ドバイが完成すればこれまでの世界一より一気に300メートルも高いビルが建つことになる。

ちなみに東京タワーの高さが約330mである。ということはブルジュ・ドバイはいま世界一高いビルの上に、さらに東京タワーを乗っけるようなものとなるわけだ。ちょっとくれいじーである。あるいはドバイには海中ホテルができるという話もある。1泊30万円するらしいけれど、いったいどんなホテルやねんと突っ込まずにいられない。

アジア30億人新興マーケット

とんでもなくバブリーなドバイを筆頭に今後、アジアには市場規模にして30億人の新しいマーケットができる。ドバイの一人当たりGDPは今ざっと3万8000ドル、日本が3万6000ドル(2005年)だからすでに逆転している。ちなみに中国では上海が7000ドルで最高だから、中国がドバイ並みになるにはまだまだ時間がかかるかもしれない(現実的には購買力平価ベースでみれば、日中の差はもっと縮まるはずだが)。

いずれにしても注目すべきはこれから、アジアに巨大なマーケットが誕生するということ。すなわち国内人口がどんどん減っていく日本企業、特に消費材を主力商品とする企業にとっては、このアジアマーケットをいかにターゲッティングするかが極めて重要な経営課題となるということだ。

ありがたいことに「アジアの消費者は日本の消費材を好む」らしい(日経MJ新聞2008年8月8日付4面)。あの日本嫌いの中国でさえも、テレビを買うならやはり日本製が良いと言う。あるいは化粧品なども日本製は高級品として認識されていたりする。ファッションについては完全に東京がアジアの流行発信地となっている。日本ブランドは安心と信頼のシンボルなのだ。

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