人は変われる。その意志ときっかけがあれば。

2008.09.09

ライフ・ソーシャル

人は変われる。その意志ときっかけがあれば。

金森 努
有限会社金森マーケティング事務所 取締役

「こんな自分を変えたい!」と思ったことは誰しも一度や二度はあるだろう。持って生まれた外見はともかく、内面の話。それでも現実には、なかなかにそれは難しいことなのだけれど・・・。 しかし、ちょっとしたきっかけで人は変わる。また、そのポイントさえわかっていれば自らそのきっかけを作り出すこともできるのだ。

08年9月8日の日経新聞朝刊5面の記事で、「レバレッジ」シリーズの著者、本田直之氏が<都会と地方で視野広げよ 現役こそ2地域居住を>のタイトルでインタビューに応えていた。リタイヤ組ではなく、現役世代こそ<週末や休暇をセカンドホームで過ごし、仕事以外の世界を見つける>ことで、<視野が広がる>と自身の東京・ハワイでの二地域居住体験をからめ、その効用を語っている。地方や特に外国では都会の仕事の話ばかりしていては誰も話を聞いてくれなくなるので、自ずと話のネタを仕入れるため、格段に視野が広がるということだ。

いいきっかけの作り方ではあるが、一拠点を築くだけでも汲々としている身としては、なんともハードルが高い。しかし、核心は二拠点を構えることではなく、別の所にあるように思える。

大前研一氏の語録に次のようなものがある。
「人間が変わる方法は3つしかない。
1.時間の使い方を変える。
2.住む場所を変える。
3.付き合う人間を変える。
この3つの要素でしか人間は変わらない。
もっとも無意味なのは『決意を新たにする』ことだ。
行動を具体的に変えない限り、決意だけでは何も変わらない。」
※書籍「ドットコム仕事術」・雑誌「プレジデント」05年1/17号「ビジネス・ブレークスルー」7月3日配信メルマガ

筆者自身のことに置き換えて考えると、5時に起きる朝型に調整し、「時間の使い方」を変えて確かに仕事が効率化した。4年半前に独立しているので、朝の時間だけでなく、時間の制約全般が大きく変わったているのだが。
しかし、最も変わったと思うのが「人との付き合い」だ。
一人でできる仕事ばかりではない。故に、コンサルティングやプランニングの仕事では、同じような独立している仲間を募って取り組んでいる。気心の知れた仲間も多いが、お互い独立した事業者なので、その時々の都合があり、いつも同じメンバーが組めるわけではない。新しいメンバーとも組むことになる。仲間の輪が広がる。
企業研修やビジネススクール、大学や大学院で講師もしている。長くて半年~1年、10数回程度の講義(セッション)で、受講者は常に入れ替わる。しかし、講義中だけでなく、オフセッションでのやりとり、懇親会などでも多くのバックグラウンドを持った人たちと話をすることができる。
会社員時代、いつも同じ上司と部下の中に自分はいて、クライアントも新規業務は発生したものの、それなりに固定化されていた。新しい人との接触機会が格段に上がっているのが、ここ数年の変化だ。

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金森 努

有限会社金森マーケティング事務所 取締役

コンサルタントと講師業の二足のわらじを履く立場を活かし、「現場で起きていること」を見抜き、それをわかりやすい「フレームワーク」で読み解いていきます。このサイトでは、顧客者視点のマーケティングを軸足に、世の中の様々な事象を切り取りるコラムを執筆していきます。

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