体験談は全てさらけ出せ!

2008.06.09

経営・マネジメント

体験談は全てさらけ出せ!

松尾 順
有限会社シャープマインド マーケティング・プロデューサー

以前、主婦の方を対象としたグループインタビューの中で、 「利用者の体験談」 を掲載しているパンフレットについての感想を聞いたところ、 ・良いことだけを選んで掲載しているのではないのか? ・本当に利用者のコメントなのか(捏造ではないのか)? といった疑念を持ちつつ読むというコメントを 多くの方が口にしていました。

まあ実際、新聞の折込や雑誌広告に掲載されている

「幸運の●●●」

といった怪しい系商品の体験談(大抵ぼやけた顔写真付)、
例えば、

・これを買ったら、翌日に彼女ができました!(25歳、男性)
・持ち歩いていたら、宝くじで1千万円当選!(40歳、主婦)

といった話は全て捏造だと言われていますね。

こうしたビジネスを「体験談商法」と言います。

また、通信販売事業で成功し、現在多数の著作を持つ某氏は、
自著の中で、売り出したばかりのダイエット食品の体験談を
初期のころは自分で創作したことを白状しています。

ただ、明らかに「この体験談はうそっぽい」と感じても、
信じたくなるのが不思議な人間心理ですね。

「溺れるものは藁をもつかむ」

というところでしょうか。
つらい状況にいる人の弱みにつけこんでいるわけです。

最近は、ネット上でも、

「体験談商法」

が横行しているそうです。

真偽のほどが疑わしい体験談を前面に打ち出して、
商品の購入に誘う「体験談商法」は、特に健康食品関連に
多いですね。

なぜなら、効能をうたうことが薬事法で禁止されているため、
利用者の声を借りて効用を伝えるしかないからです。

もちろん、ありのままのユーザーの声を紹介するのなら
基本的に問題ありません。
(それでも、薬事法に抵触する可能性がゼロではない点ご注意)

しかし、企業側が販売促進を目的として
架空の体験談を捏造したら、当然ながらそれは「詐欺」ですね。

さて、こうした状況の中、
真っ当な商品を出している企業が考えるべきことは、
悪質な業者によって信頼性の低下してしまった

「体験談」

をどのように活用すればいいのかということです。

その答えは、明らかな誹謗中傷を除いて
全ての体験談を未編集状態で公開することでしょう。

良いこと、お褒めの言葉だけなく、
厳しい意見、批判、クレームも思い切ってさらけ出してしまう。

ネガティブな声を公開することは、
自社の評判を低下させることにもつながりかねないので
なかなか踏み切ることができません。

しかしながら、
ありのままを公開することによって

・この企業は正直である
・利用者に真摯に向き合おうとしている

というメッセージを一方で伝えることができます。

どちらにしても、インターネットのおかげで

「くさいものにフタをする」

ことがもはやできなくなった今、
いさぎよく全て公開してしまう以外の選択肢が
ないように私は思うのです。

ちなみに、ご存知の方も多いと思いますが、
売り手が見込み客に対して良いことだけを伝えることを

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松尾 順

有限会社シャープマインド マーケティング・プロデューサー

これからは、顧客心理の的確な分析・解釈がビジネス成功の鍵を握る。 こう考えて、心理学とマーケティングの融合を目指す「マインドリーディング」を提唱しています。

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