メッセージには対象となる相手が必ずいる

2008.05.21

ライフ・ソーシャル

メッセージには対象となる相手が必ずいる

寺西 隆行
(株)Z会

今日の「ビジネス発想源」(弘中勝氏発行)。 読者からのおたよりと、その返信のコーナーで、弘中氏が発した発言が目にとまりました。 誰かに向けて発する言葉には、必ず想定している「誰か」がいるー。

そもそも5の段階にきている人は、恐らくこのヒーローマンの言葉に「くすっ」となるはず。

このやり取りだけ見る限り、質問者のレベルは3。
それなりに努力はしているものの、自己投資という言葉を必要以上に美化している人。
で、「なんで悪いの?」と思うわけです。

弘中さんのおっしゃる通り、ヒーローマンがなぜその言葉を吐いたのか、の答は、メルマガをしばらく読み続けていればわかります。

自己投資が良いか悪いか、そんな議論をしているわけではないですね。
事実としてあるのは「ヒーローマンがそのような言葉を発した」ただそれだけです。
その言葉を弘中さんは「同感」と思っているだけですし、質問者は「なんでダメなの?」と思っている。
質問者がその状態を解決するにはー
「なんでダメなのか、(メッセージの意味を)ちょっとは自分で考える」
これをしなければ成長につながりません。まず。
そして、加えて言うならば、意味そのものを考えようとするだけではなく、
「なぜ、このメルマガで、ヒーローマンがこの言葉を吐いたか」
という背景把握を十分にするべきなんです。

発する言葉~メッセージ~には、必ず(発言者が)想定している相手がいるわけです。
そして、弘中さんがあえて「なんで自己投資はよくないか」という質問者の回答に「読めばわかります」と話しているか、というのは、そう答えるのが上記3のレベルの人にとっては最も適切な回答だから、と思っているからにすぎないわけですよね。

すべては相手への想像力です。
「なんでこの人が、このTPOで、この言葉を発しているか」
この考慮の姿勢なくして、良質のコミュニケーションを生み出す人間にはなれないですね。

「自ら考える」姿勢の涵養に(→それが「想像力を身につける」のにつながる!)、「ビジネス発想源」はとてもいいですよ。
http://www.quizzing.jp/hsg/

余談ですが…
僕は極力「人に質問する」という行為をなくすよう、自分にブレーキかけています。
人に質問すると言うことは、相手の時間を奪うと言うこと。
自己満足(=自分が腑に落ちる回答を得る)のためだけに安易に聞くのは、最もやってはいけない行為の1つだと思っています。

質問してもいい場合は

◆質問した相手との(信頼の)関係性が築かれているとき
◆質問する相手への対価としてお金を支払っており、金銭による質疑応答関係をお互いに認め合っているとき
◆その質問によって相手の時間をとってしまうが、そこで解決されたことにより、質問した本人が何らかの社会的価値を生み出す活動につなげるとき

などに限りますね。
そうではない場合に、僕が質問の受け手である場合も「質問に答えない」ことをやります。
質問した方からは「礼儀知らず!それでもいいのか!!」と逆ギレされる場合もありますけど…その前に礼儀知らずはどっちなのよ、と思いますから、気にしません。

相手への想像力を欠く人間への時間を費やすより、相手の立場を考えた方のトラブルシューティングにお役に立てるのであれば、その分そっちに時間を費やしたいですから。

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寺西 隆行

寺西 隆行

(株)Z会

文部科学省広報戦略アドバイザー 経済産業省「未来の教室」教育・広報アドバイザー 三島市GIGAスクール推進アドバイザー 等

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