サービスサイエンティストとして、サービスの本質的な理論を提唱し続ける松井さんとパナソニックで実際にCX・CSに向き合い、お客様へのサービスを提供されている今村さんをお迎えしてお話を伺っていきたいと思います。 (聞き手:猪口真)
松井 もうひとつ大事なのが、斜め軸の提供型から共創型への変化です。メーカーはどうしても、モノを作ってお客様に届ける、機能を発揮するという一方通行の提供型になりがちです。しかし、家電を買って使いこなすことをスタートラインにするためには、メーカーがすべてを準備して提供するのではなく、共創型のサービス設計が必要になります。大きなチャレンジですが、シフトしていかなければなりません。そして、唯一共創型の領域にあるのが「カジ育」です。製造業のサービスは、顧客と共創型のチャレンジができるかどうかも大事なポイントです。
パナソニックの「カジ育」には明確な必然性があります。たくさんあるアイデアの中の1個に食いついたわけではありません。サービス化が簡単には進まず、すぐに成果につながらない時、そこで粘れるのか、こだわれるのかが問われます。これは私たちが本来やりたいことで、やるべきこがここにあると思えるかどうかが大事だと思っています。
次に続く
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