ゴルフ場はコロナ禍を乗り越えた?倒産が今年まだ1件

2020.10.25

営業・マーケティング

ゴルフ場はコロナ禍を乗り越えた?倒産が今年まだ1件

猪口 真
株式会社パトス 代表取締役

8月の来場者数が昨年対比で増加に転じているゴルフ場が出てきたという。「GoTo」が始まる前までは、コロナ禍で出かけるところもなくなったのだが、三蜜を避けることができる屋外スポーツのゴルフには追い風になったようだ。

静岡のあるゴルフ場では、新規のメンバーを増やすために、会員権の売買ではなく、新規募集という形で集めた。自社のWebサイトを中心とした営業だったにもかかわらず、予定数のメンバーを確保し、今ではさらに10万円上乗せして販売を続けている。

これは、費用対効果を考えた購入者もいるだろうが、好みのコースのメンバーとなり、会員同士の交流含めたメンバーライフを楽しみたいというニーズがあるという何よりの証拠だろう。

こうした偶然(?)が重なり、出かけられないストレス解消のニーズも重なり、往年のゴルファーだけではなく、20歳代、30歳代の若者もゴルフ場に行くようになった。

さすがに、5月前後までは前年比で大きく落ち込んでいたが、8月は前年費でプラスに転じるゴルフ場も多くあるという。ゴルフやグローブなどの消耗品も売り上げが増加しているらしい。

反面、来場者数が増えても、平均単価は大きく下がっている。昨年あたりまでは、一人1万円近かった単価も、ある調査によれば、1000円程度減少しているという。それも当然だろう。セルフプレーに昼食の伴わないスループレー、さらにコンペが減少し、そのパーティ収入もないとなれば売上が下がるのは当然だ。ゴルフ場では完全にセルフプレーが主流だ。個人的にはプレーも早くなるし、余計な動きも減るキャディさん付のほうが良いが、料金も安く、気軽に行きたいという人にとっては、迷いなくセルフプレーを選択するのだろう。その証拠に、今年に入って、キャディフィの減少は大きい。

こういう状況をゴルフ場はどう見ているのだろう。

社会が変わり、遊び方の考え方がまったく変わった。といえば簡単だが、コロナ禍において、タイムリーな対策を打ち出したところが、やはり来場者を伸ばしているといえるだろう。

残念ながら、ゴルフ場が飲食やパーティで儲かる時代は終わってしまったのを自覚する必要があるのだろう。ゴルフ場の顧客が抱く価値が変わったのだ。じり貧であったゴルフ関連市場が、奇しくもコロナ禍で復活したかたちにはなったが、これまでのビジネスモデルではまったく通用しなくなったのは明らかだ。

ただし、最初はいいが、やがて慣れてくれば、芝の状態や他のメンバーのマナー、接客のクオリティは気になってくるものだ。余計なサービスはそぎ落としながらも、基本的な純粋にスポーツとして楽しめる良質な環境を提供し続けることが必要なのは言うまでもない。

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