小規模事業者が大ピンチ。 コロナ後、働き方をどう変れればいいのか?

2020.04.24

仕事術

小規模事業者が大ピンチ。 コロナ後、働き方をどう変れればいいのか?

猪口 真
株式会社パトス 代表取締役

2001年には、400万者数を超えていた小規模事業者が、約300万者となっている。今回のコロナショックは、リーマンショックをはるかに超えると言われてもおり、信じられないほどの企業数の減少となる可能性が高い。

コロナによるビジネスへの影響が止まらない。

そして、多くの小規模事業者が大ピンチだ。特に、飲食や小売り、商業施設などにかかわる人たち、さらには観光や農業、建築とありとあらゆる業種で、すさまじいことが起きている。

もともと、小規模事業者は、減少傾向にある。

2019年度の小規模企業白書によれば、2016年の企業数としては、全国で約305万者(企業数全体の84.9%)、人数でいえば、約1044万人(労働者全体の22.3%)いる(1事業者約3人というところか)。

2016年現在の数値なので、おそらく現状はそこから10%ぐらい減少しているかもしれない。

どのくらい減少しているかといえば、2001年には、400万者数を超えていた(100万者以上減少!)。特にリーマンショック後の減少が半端なく、今回のコロナショックは、リーマンショックをはるかに超えると言われてもおり、信じられないほどの企業数の減少となる可能性が高い。

中規模企業が事業者数で半数近く占めていることを思えば、従業員数で見ても小規模事業者はやはりマイナーな存在だ。さらに、小規模企業は非正規労働者を抱えるところが多い。商工総合研究所の資料を見ると、100人以下の中小企業、小規模企業のほうが、非正規労働者の割合も高い。間違いなく、今回のコロナショックで、もっとも大きな被害を受ける。

さらに、小規模事業者は、今回、多くの自粛対象となっているような、現場で活躍する事業者が多い。産業別の比率を見ても、「卸売業,小売業」が21.9%を占めているのを始め、「宿泊業,飲食サービス業」が14.3%、「生活関連サービス業,娯楽業」が10.9%、となっており、これらだけでも6割になる。

自粛要請はないといえ、「製造業」が11.0%、「不動産業,物品賃貸業」が9.6%、「建設業」が13.4%、「医療・福祉」が4.5%、これらの事業者もほとんど仕事にはならないだろう。

大企業のオフィスワーカーのように、在宅勤務やテレワークで、定額の給料をもらえる人たちは、これ以外のわずかばかりの人たちしかいない。

コロナの影響による支援もないことはないが、持続化給付金にしても最大200万、雇用調整助成金にしても6月までの限定処置であり、また、いずれも仕事の補償ではなく、仕事がなくなったことへの補償でしかない。

これまで培ってきた実績やノウハウに対して、今回の仕打ちはあまりにも大きい。

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