「おひとり様」の増加にマーケッターはどう対応する?

2020.01.26

営業・マーケティング

「おひとり様」の増加にマーケッターはどう対応する?

猪口 真
株式会社パトス 代表取締役

未婚者(おひとり様)が増えると、様々なサービスや商品が、ファミリーやカップルといったターゲットから、おひとり様向けへの変更を余儀なくされるのだろうか。どのようなことが起きるのだろうか。

ところが、海を越えたアメリカでは、まったく別の話となっている。モルガン・スタンレーの報告書によれば、アメリカにおける独身女性はこれから増え続け、アメリカ全体の人口増加率(0.8%)に対して、0.4%高い1.2%の年率で増え続けるのだそうだ。2030年の独身女性の人口は7750万人になるとされ、なんと、15歳以上の女性において、独身女性が既婚女性の人口を上回るのだという。

ただし、人口の差は大きいが、ここまでは、日本の状況と似ていなくもないといえる。独身が増加するという点においては・・・

ところが、アメリカでは、前述したような独身女性の低収入の問題ではなく、逆にこの状況を「Rise of the SHEconomy(シコノミーの台頭)」と呼び、独身女性(高収入の働く独身女性)の増加によって、アメリカの経済に大きな影響を及ぼすとしている。

「SHEconomy(シコノミー)」とは、「She」と「Economy」を合わせた造語であり、「女性が動かす経済」という意味だ。

モルガン・スタンレーの報告書によれば、ファッション、食品、車など、経済のメインとなる分野でアメリカ経済を後押しするという。

実際に、日本においても、こうしたカテゴリーに入ると思われる人たちを目にすることは多い。高級レストランやホテルラウンジ、ゴルフ場などでは、会社の経費が使いづらくなった中年の男性に代わって、セレブな女性の目にすることも多く、本当に日本のマーケットを支えていると感じる風景もある。

果たして、日本において独身女性の増加は、どちらの状況に転ぶのだろうか。よく言われるように「2極化」ということなのだろうか。

おひとり様マーケットを考える際に、もうひとつ重要なポイントがある。おひとり様マーケットを支えるのは、独身者だけではないということだ。

一人時間を楽しむ人たちの情報を共有できる「オヒトリー」(https://ohitoriii.me/)というメディアなどを見てみても、おひとり様を独身者に限定していない。あくまで「ひとりで楽しむ」ということだ。家族やパートナーがいるいないにかかわらず、「ひとり」を楽しむ人たちは、想像以上に増加しているとみていいだろう。

これは、これまでにマーケティングにおける常套だった、「属性」による分類が意味を持たなくなったことの現れかもしれない。価値観の多様化とは言い尽くされすぎているが、「属性」だけによるマーケティングは失敗することは間違いないだろう。

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