大手企業も活用!? クラウドファンディング市場が急拡大中!〈1〉

2019.05.27

営業・マーケティング

大手企業も活用!? クラウドファンディング市場が急拡大中!〈1〉

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南青山リーダーズ株式会社

最近「クラウドファンディング」という言葉を当たり前のように耳にするようになった。 全体の市場規模として2000億円にも達しようかというほどの勢いを見せる「クラウドファンディング」。いまなぜ、これほどまでに注目が集まっているのだろうか。その現状と具体的な事例、今後の課題などについて、2回にわたってお送りしよう。

ところが、クラウドファンディングを利用すれば、銀行に頼ることなく資金を集めることができる。ネット上で多くの人を惹きつけるプレゼン力や、事業そのものに魅力があれば、担保や保証人など、銀行への面倒な手続きが不要になる。

支援者には、そのプロジェクトが実現した際に何らかの見返りが贈られるケースが多い。出来上がった商品を安く買えるとか、新しいサービスを優先的に利用できるなど、見返り条件はさまざま。支援者は起案者から提起された内容に加え、どのような見返りが得られるのかも支援を決める条件の一つになる。

実は、古くから存在していたクラウドファウンディング

クラウドファンディング,ソーシャルレンディング,マネセツ

クラウドファンディングが一般化してきたのは、2011年に発生した東日本大震災がきっかけだと言われている。例えば、津波の被害に見舞われた被災者が行方不明になっている家族を捜すための捜査費用を、クラウドファンディングで募ったことも、その一例だ。こうしたケースはほかにもたくさんあるが、インターネットを通して、震災や津波の被害を受けた被災者の窮状を助けるための資金や、被災地の復興事業の資金調達が盛んに行われた。
こうしたことによって、われわれがクラウドファンディングを知るようになって10年にも満たないわけだが、インターネット決済がどんどん浸透するとともに、クラウドファンディングの専門サイトも数多く生まれている。

しかし、多くの人に資金を提供してもらい、それによって大事業を成し遂げようという考え方は、いまに始まったことではない。例えば、戦乱や天災によって焼け落ちてしまった寺院を修復・再建するため、全国の信者や庶民から寄付を集めるといったことなどは、中世以前から数多くあり、完成の折には、寄付した人たちの名前を寺の柱や屋根瓦に記すなど、それなりの見返りもあった。これは、システムとしてクラウドファンディングと同じだ。

時代を超え、いま「勧進」と同じことがインターネットによって、個人でも気軽に始めることができるようになっているというわけだ。

5つのタイプに分けられる、クラウドファンディング

クラウドファンディングを活用して実現しようとする事業、すなわちアイデアは実に多岐にわたっている。

新技術を活用した新商品の開発、映画や芝居制作、書籍の出版、ゲームやアプリの開発、障がい者や子どものための施設の開設、伝統芸能や工芸技術を受け継ぐため、町おこしイベントの開催、古い建築物などの改修、先進医療の研究、歴史発掘のための研究、ベンチャー企業の起業・運営、貧困層への自立支援などなど、枚挙にいとまがない。

次のページ拡大する世界のクラウドファンディング市場

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