ビジネスセンスの磨き方 ③正論と顧客ニーズの間で

画像: Bastian Greshake Tzovaras

2019.03.12

組織・人材

ビジネスセンスの磨き方 ③正論と顧客ニーズの間で

猪口 真
株式会社パトス 代表取締役

ロジカルにかっこよく「御社の課題はここにありますね!」と課題を作る人と、すべて顧客のニーズに応えようと必死に努力する人がいる。ビジネスセンスを磨くには、どちらなのだろうか。

課題否定 VS. お客様の言う通り

問題解決をするには、何よりも課題を明確にすることが大切だとは、よく言われる話だ。特にコンサルティング系の人やソリューションセールスに携わる人は、いくつかのデータや分析ツールを使いながら、さっそうと「問題はここではなく、こちらにありますね!」などと分析し、解決案を提示するイメージもある。

「もっと営業効率を高めたいから、こういうツールを導入したい。候補のシステムを提案してほしい」とクライアントに言われたとき、「御社の営業の方に同行してわかったのですが、現在は、必ずしも効率を上げることよりも、提案力自体の強化を先に行うべきじゃないでしょうか。プレゼンテーションのレベルが高くないことが御社の最優先すべき課題ではないかと思われます」などといった会話のイメージだろうか。

いくつかのデータやフレームワーク、業界データを駆使しながら、いわゆるロジカルな正論的課題設定を行っていく。問題解決は、課題設定が8割以上だという人もいるぐらいで、正しい問題が分かれば、おのずと解決策も見えてくるという。

「もともとやるべきでなかったことをどれだけ効率的にやっても無益だ」とは、ドラッカーの言葉だが、本当の課題ではないものにいくら取り組んでも意味はないだろう。

また、課題といってもひとつとは限らないし、複雑にからみあっている場合もある。その課題に取り組むことは重要だが、その課題だけに取り組んでも問題解決にはつながらない、ということもあるだろう。そのときには、因果関係を解き明かしながら、優先順位を明示していく。要は、正しい課題を正しい優先順位とともにロジカルに明確にし、その解決に邁進する、というのが正しい姿だというわけだ。

一方、顧客の声に耳を傾け、顧客のためになることだけをやるという話もよく聞く。たとえ、顧客の課題設定が間違っていたとしてもだ。

「こういう販促ツールをつくりたいから、さっそくたたき台をつくってほしい」「(それは以前あまりうまくいかなかったのだが、それをここで言ってもやぶへびだと思いながらも)はい!さっそく準備します。どのようなイメージがお好みですか?そこに合うスタッフを準備して提案します」といった感じだろうか。

要はクライアントの言うことには、すべて「YES」と答え、疑問を持ったとしても押し殺し、実直にそのまま応えるという人だ。

この両者を比較したとき、どちらがかっこいいかといえば、明らかに前者だろう。

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株式会社パトス 代表取締役

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