飼い主の高齢化でペット減少するも、堅実に拡大し続ける「ペットビジネス」

2018.11.09

ライフ・ソーシャル

飼い主の高齢化でペット減少するも、堅実に拡大し続ける「ペットビジネス」

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南青山リーダーズ株式会社

ペットブームが続いている。 街を歩けば実に多くの犬を連れて散歩している人とすれ違い、裏路地には猫がのんびり昼寝をしている風景によく出会う。猫がまったり街中を闊歩する姿は平和の象徴のようにも見えるが、そのペット周辺には、さまざまなビジネスが繰り広げられている。 日本では犬・猫ともに1000万頭近くがペットとして飼育されているといわれ、ペットフードやペットサロン、動物病院などに代表されるペットビジネスもその規模を安定的に拡大している。 今回は日本のペット事情をひも解き、それに伴うペットビジネスの現状について探ってみよう。

●ペット版 “民泊”
ペットの飼い主と、預かり手のマッチングサービス。飼い主がWeb上で日時や場所など、ペットに関する情報を入力すれば、預かってくれる人を見つけられる。

●日本動物高度医療センター
日本初の上場企業となった動物病院。同社川崎本院には、放射線治療装置、PET-CT、MRIなどの最先端の検査機器が完備されている。また、循環器・呼吸科、脳神経・整形科、眼科、腫瘍科など11の専門の診療科がそろう。

●ペット見守りサービス
ペットが写っている映像を飼い主のスマホに届けるサービス。飼い主が外出先からスマホで自宅のペットの様子を確認可能。また、ペットのごはんやトイレの回数などをグラフで確認し、ペットの行動変化も把握できる。

●ロボット型おもちゃ
Wi-Fiに接続してスマホ専用アプリで操作ができるペット用おもちゃ。ボール型の本体はカメラやスピーカーが搭載され、外出中にペットの様子をスマホで確認し、ペットに話しかけることも可能。ペットがボールを遊んで転がせば、入れておいたペット用のおやつを出す仕組みも。

家族化と高齢化がカギになる、今後のペットビジネス


これからの日本のペットビジネスは、「家族化」と「高齢化」という2つのキーワードがポイントとなる。ペットは「家族の一員」として扱われること、そしてペットも飼い主もますます「高齢化」していくことが、これからの大きなカギとなることは間違いない。

一方で、内閣府が行ったペットに関するペットに関する世論調査では、以下のような結果になっている。
【ペット飼育がよい理由】
●「生活に潤いや安らぎが生まれる」51.2%
●「家庭がなごやかになる」42.5%
●「子どもたちが心豊かに育つ」40.6%
●「防犯や留守番に役立つ」28.1%
●「育てることが楽しい」24.7%

さらに 【ペット飼育の問題点】では、
●「最後まで飼わない人がいる」58.2%
●「捨てられる犬やねこが多い」55.5%
●「他人のペットの飼育により迷惑がかかる」30.6%
●「ペットの習性などを知らないで飼っている人がいる」22.7%

そして、【ペット飼育による迷惑】では、
●「散歩している犬のふんの放置など飼い主のマナーが悪い」58.1%
●「ねこが敷地内に入り、ふん尿をしていく」40.9%
●「鳴き声がうるさい」36.1%
●「犬の放し飼い」30.9%

いずれにせよ、現在はペットを取り巻く環境が変化する過渡期なのかもしれない。飼い主が高齢化すれば散歩を代行するサービスがもてはやされることになるだろうし、ペットの健康により高い注目が集まるようになれば、獣医の検診サービスや首輪型ウェアラブルデバイスが重宝されることになる。
人生のパートナーとしての役割をペットのトレンドをうまくつかむビジネスが、市場を活性化していくことは間違いないだろう。

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